限られたスペースの中でも手軽に花を育ててみたい。プランターや鉢でも様々な種類の花を育てることは可能?綺麗に花を咲かせるコツやポイントは?など。
こちらのページでは、プランターで花を育てる場合の注意点やコツについてご紹介します。まずは育てやすい花から始めて少しずつガーデニングに慣れていくことが元気で綺麗な花を育てるポイントです。焦らずにじっくりと育ててみましょう。
花を育てるコツ
ガーデニングの流れ
まず、プランターで綺麗に花を育てるためにはガーデニングの基本的な流れを知っておく必要があります。ガーデニングは大きく7つの段階に分かれています。1つ1つを確認してみましょう。
1、育成環境の準備
元気な花を育てるためには苗の他にも、鉢、土、肥料の用意をする必要があります。また、プランターをどこに置くかも重要です。
プランターの置き場所は半日以上陽の当たる、日当たりのいい屋外が理想です。また、そのプランターはすのこの上などに置くようにしましょう。
コンクリートの上に直接置いてしまうとコンクリートの熱がプランターの底から伝わり、その熱で根が痛んでしまうことがあるためです。
2、植え付け
次はいよいよ植え付けです。 草花用の培養土を用意しておくと手間が少ないのでオススメです。
また、ここで注意したいのは新しい土を使うこと。以前別の植物を育てていた土をそのまま利用すると、細菌が入っていたり根や種で汚れていることが多いです。
鉢やプランターに土を入れる量として適切なのは縁より2~3cm下までにすること。
鉢の縁いっぱいまで土を入れてしまうと水やりをした時にすぐ溢れてしまい、管理が難しくなるためです。
3、摘心
植え付けをして数日経過すると新芽が出てくることかと思います。そうしましたら鉢からはみ出した新芽の部分をカットしましょう。
摘心をすると他の箇所から新芽が出て、枝や花の数が増えます。こんもりとボリューム感のある見栄えにしたいのであれば摘心は必須であると言えるでしょう。
せっかく出た新芽を摘んでしまうのはなぜ?と思ってしまうかもしれませんが、摘心はとても重要な工程です。
一般的に草花は頂芽優勢(ちょうがゆうせい)と呼ばれる性質があり、茎の一番頂点にある芽を優先して成長させようとし、頂点より下にある脇芽の成長は抑えようとします。そのため、摘心をせずに自然に育てると花が咲くのは茎の頂点のみ。
摘心をすると頂点の芽に先端にある成長点が除去され、脇芽の成長を止めるオーキシンという物質の供給が止まります。なので脇芽の成長が始まるというメカニズムです。
4、水やり
一見簡単そうに見える水やりにもコツがあります。何日も水をやるのを忘れてカラカラにしてしまった。あるいは水をあげすぎて根腐れを起こしてしまったという話はよく聞くものです。
水やりの原則は土の表面が白っぽく乾燥していたら鉢底から流れるくらいたっぷりと与えるのが基本です。
ただし植物の生育期であったり、気温が高かったりすると、土の乾きも早くなります。一方で多くの植物の生長が止まる冬は、水分をそれほど必要としないので水やりの回数も減らしてOKです。植物の状態を常にチェックしながら臨機応変にあげることを心がけましょう。
植物の根は給水と呼吸を一定の間隔で繰り返しています。
ずっと根が水浸しの状態だと呼吸ができず、これが根腐れの原因になります。
土が乾燥すると土の隙間に新鮮な空気が入り込み、根が呼吸しやすい状態になります。土が乾燥してから水やりを行うのは、根の呼吸を邪魔しないため。
また、水を底から溢れるくらいたっぷりあげるのは用土の中の古い空気を押し出すため。根が酸素を含んだ新鮮な空気を吸えるよう、新しい空気を送りこむ目的があることを覚えておきましょう。
※受け皿に水がたまっていると、土に新しい空気が入って来ないので根腐れの原因となります。
水やりの後はなるべく鉢底から水が流れきってから受け皿に乗せましょう。
5、肥料やり
肥料やりの方法には元肥(もとごえ)と追肥(追肥)の2通りがあります。元肥は植え付けの際に土に混ぜ込む肥料のことを指し、追肥は植物の生育途中に追加で与える肥料になります。
肥料の種類も様々ありますが、最近よく使われているのは 緩効性肥料です。 効果が出はじめるまでの期間が早く、その効果が長い期間持続することが特徴です。
緩効性肥料は元肥や追肥だけでなく、置き肥としても使えます。置き肥とは土の上に肥料を置き、水やりの度に土へ栄養分が行き届くようにする方法です。
よく、花の元気が無いようなので肥料をたっぷりあげるべきかという質問を耳にしますがこれは逆効果になることも。
花の元気が無い時は根や下部が傷んでいる可能性があります。そこに必要以上の肥料を与えると更に根の傷みが進んでしまうことがあるので、やりすぎには注意が必要です。
6、花がら摘み
綺麗な花を楽しんだあとには花がら摘みをしましょう。咲き終わってしぼんでしまった花がらをまめに摘み取ることで、他の箇所に養分を行き渡らせることができます。
花がら摘みをしないと新しい花がつきにくくなったり、株の寿命が悪くなることがあります。
7、切り戻し
花が少なくなってきた。全体のバランスがおかしくなってきたなと感じたら切り戻しをしましょう。
切り戻しは全ての枝を鉢の周りに沿うように思いっきりカットをすること。枝元に葉が残るように確認しながら大胆に行いましょう。
切り戻し直後は鉢が寂しく感じるかもしれませんが、切り戻しを行うことでより長い期間花を咲かせてくれるようになります。
プランター・鉢について
プランターや鉢には以下の種類があります。見た目だけでなく、特徴も理解した上で選ぶと失敗が少なくなりますよ。
【形状のバリエーション】
丸鉢
普段よく見るタイプの口が丸くなっているタイプの鉢です。草花の寄せ植えにぴったり。
横長プランター
プランターと言われてまず想像するのがこちら。角が丸いものから底が深いものまで。形・大きさ共に様々なバリエーションがあります。
ウォールポット
壁面やフェンスに引っ掛ける形で吊るすプランターです。壁のワンポイントに最適なのはもちろんですが、床に置く必要がないのでスペースも最小限で済みます。
【材質のバリエーション】
テラコッタ・素焼き鉢
熱伝導性が悪く、通気性が良いので根腐れや、根が凍えてしまったりする心配が少ないです。
重たく、割れてしまうことが欠点です。また、価格も高くなりがちです。
プラスチック鉢
軽い、安い、壊れにくい事がメリットです。しかし、通気性が悪く熱伝導性が高いので根腐れしやすい、外気温の影響を受けやすいといったデメリットがあります。
木製の鉢
水はけが良く、通気性が良いことがメリットです。しかし、そのまま土を入れていると腐ってしてしまうので壊れやすくなります。
まとめ
ガーデニングの基本と鉢の種類について、大まかにご説明しました。
どうしてこの工程が必要なのか?どうしてこの鉢を選ぶのか?など、1つ1つ理由を考えながら育てていくとより楽しく、綺麗に育てることが出来るかと思います。
まずは1つの鉢植えからでも十分です。ガーデニングを楽しんでみてはいかがですか?