ペットを飼おうと決めた際、ペットショップなどから迎えるのでなく里親として飼おうという選択をする方が近年増えてきました。
里親になりたいけど、いったい何処へ問い合わせればいいのか。里親になる上で知っておくべきことはどんなことがあるのか等をまとめました。
里親になるには
里親になろうと思ったら里親募集情報のホームページなどを確認してみましょう。地域ごとにNPO法人や動物保護団体などがある場合がほとんどなので、まずは近場の団体へ問い合わせるのが良いでしょう。
また、 以下のサイトは全国の里親情報が掲載されているサイトです。参考までに確認してみてください。
ペットのおうち
犬猫小動物、魚、鳥、爬虫類その他の里親を募集する全国の里親掲示板です。里親募集をする人は団体や個人、保健所など様々です。
ジモティー
地元密着型の譲渡サイトで有名なジモティー。こちらでも里親などの募集をしてます。
里親になるには個人情報の提出を求められたり、経済状況や家族構成、住環境などについても詳しく伝える必要があります。中には「直接家まで行き、動物が暮らすことのできる環境どうか確認させてほしい」という団体もあります。
里親になる上で知っておきたいこと
まず、里親は気軽な気持ちでなれるものではありません。 中には厳しい審査をクリアした飼い主にしか譲渡しないという団体も多く「里親になってあげようと思ったのに」断られたというケースも少なくありません。残念なことに、ここでトラブルが発生してしまうこともあります。
条件が厳しい
なんのために厳しい条件が設定されているのかというと、動物たちにもう二度と辛い思いをさせないためです。
里子に出されている動物たちは飼い主との別れを経験していたり、人間の身勝手で捨てられたり虐待を受けていたという子もいます。このような場合心や体に傷を負っていることが多いです。
そんな動物たちをまた無責任な飼い主に譲渡してしまった場合、また不幸な結果を招いてしまうのは明らかですよね?
そこで保護団体は「里親になろうとしてくれている人が、最期まで責任をもって動物たちを愛してくれるのか」という点をとても慎重に見極める必要があるのです。
条件は保護団体によって異なりますが以下のような理由から断られるというケースもありました。
- 家に小さいこどもがいるので動物をいじめてしまう可能性がある
- 室内で飼うには部屋が狭い(完全室内飼いが基本です)
- 家に誰も居ない場合が多く、留守番の時間が長い
- 動物を迎え入れられる経済状況でない
- 一人暮らしの学生の方
- 高齢の方 など
「譲渡してもらえるのなら」と後先考えずに気軽な気持ちで申し込む人や、中には転売などをする悪質な業者も残念ながら存在します。
そのような方に渡し虐待死させてしまうことを避けるため、保護団体や里親募集している側は事前にアンケートや調査、住んでいる住宅や安定した所得があるかどうかなどをを念入りに聞くことがあります。
条件が厳しすぎると感じることもあるかもしれませんが、これも全て動物たちの幸せを願ってのことなのです。 傷つく動物を減らし殺処分や捨てられる動物ゼロを真剣に目指している結果だと考えましょう。
里親になるにはお金はかかる?
動物の譲渡に関して、発生してしまいがちなのは金銭トラブルです。「ワクチン代、去勢手術費用、ケージ代、引き渡しの際にかかる交通費など」の理由を付けて金銭を要求される場合があります。
悪質な団体ですと「他の動物たちの世話代として」寄付金を高圧的に請求してくるような場合も・・。
まず、動物を販売するには資格が必要です。資格をもっていない人が動物に値段をつけて販売することは販売になります。ワクチン代や輸送費などの経費については請求可能ですが、その詳細を明確にしないまま金額だけを掲示してくるような里親募集には要注意です。
気持ちのいい取引をするためにも疑問点などがあったら質問をして不信感なくやり取りを出来るようにしましょう。
また、先程述べた団体に対する寄付金について。里親になろうと考える方は「行き場の無い動物たちに役立ててもらえたら」という思いから寄付をしたいと考える方も多いことかと思います。もちろんその思いは素敵なことですし、寄付をするのも良いでしょう。
お金に限らず、その団体で利用しているトイレ用の砂や餌を寄付するのも良いかもしれません。まずは寄付したい旨をその団体へ問い合わせて見ましょう。しかし団体側が「寄付金を納めない場合、動物は譲渡できない」など寄付を強要してくるのは問題です。注意をしましょう。
トライアル期間が存在する
正式に譲渡をして貰う前に、本当にその子を飼うことが可能なのかを見極めるトライアル期間が設けられていることが多いです。家族との相性や実際に家に来てみないと分からないこと、 先住ペットが居る場合は喧嘩しないかどうかなどを確認するためです。
もしトライアル期間中に問題が発生した場合や飼っていくのが難しいと判断した場合、素直にその旨を伝えて辞退しましょう。トライアルまでしたのにと気を落とすことはありません。無理に飼うことはペットにも飼い主の為にもなりませんので、双方の幸せのために必要な時間だった と割り切るしかありません。
動物と人、相性が大事なことは団体の方も理解しているはずです。
同情心だけでは里親になれません
行き場のない動物が可愛そうだからという理由で里親を申し出る方も少なくありません。しかし、そのような同情心だけではずっと共に暮らしていくのは不可能だと考えるべきでしょう。
あくまで大事なのは家族として生涯世話をする覚悟があるかどうか。愛情を惜しみなく注ぎ、共に大切に生きていこうという思いが必要です。
最近ではペットの譲渡会なども各地で開催されています。ネット上の写真だけで判断するのは不安な方や、スタッフの方に話を聞いてみたいという方はぜひ譲渡会へ足を運んでみてください。
スタッフの方にお話しを聞くことでその子の性格や注意点なども教えて頂けるのでオススメですよ。