エンディングノートとはもしもの場合に備えて、自分が家族や周囲の人に伝えておきたいことを書き記しておくノートのことを言います。
終活の一環となると身構えてしまいそうですがそんな必要はありません。
必ずこれを書かなければいけない!ということはなく、基本的には何を書いてもOK。もちろん専用のノートもありますが、自分の使いやすい形式でノートを作成しても大丈夫です。
ぜひ、自分がエンディングノートを作るとしたらどんなことを書き記しておきたいかをイメージしながらこの記事を読んでみてください。
エンディングノートに書いておきたいこと
先にも書きましたが、エンディングノートの書き方に決まりはありません。自分の好きなノートに書いたり、スマホやパソコンで書いても構わないのです。
エンディングノートには遺言書などのように法的な効力はありません。あくまで残された家族や親族のために書くものになります。
資産に関することなど実用的な情報だけでなく、伝えたい思いや感謝の気持ちなどを書き残しても良いのです。
以下の項目は、実際にエンディングノートを作成した人がどんな項目を記載したのかをまとめたものです。作成の参考にしてみてください。
- 自分について
-本籍地
-健康保険証やパスポートの保管場所
-住民票コード
-マイナンバー など
- 資産のこと
-預貯金(銀行名や口座番号、ネットバンキング用のIDなど)
-公共料金やクレジットカードなどの自動引き落としの情報
-有価証券やその他の金融資産
-借入先名や返済方法、担保の有無など
-クレジットカード名称やカード番号の一部
-基礎年金番号や加入した年金の種類などの年金に関すること
-加入している保険会社名と種類、商品名 など - 身の回りのこと
-携帯電話やパソコンのロック解除パスワード
-ショッピングサイトやSNSなどへのログイン情報 など - 家族・親族のこと
-現在の家族や自身の親や兄弟の続柄、連絡先
- 友人・知人のこと
-学生時代や職場の方の連絡先
-葬儀への参列希望の有無 - 医療のこと
-かかりつけの病院名や電話番号
-常用している薬
-持病やアレルギーの有無 など - 葬儀・供養のこと
-希望する葬儀内容
-遺影写真に使ってほしい写真 - 遺言のこと
-遺言書作成の有無
-遺言書の保管場所と遺言書の種類(自筆証書、公正証書、秘密証書)
エンディングノート作成の注意点
保管には要注意
エンディングノートには自分の情報が詰まっています。
その他にも銀行口座の暗証番号であったり、クレジットカード番号であったり。不正利用される可能性のある情報が詰まっているノートとも言えるでしょう。
暗証番号など、悪用される可能性のある項目を記載する時は番号の一部のみを記載する、他のノートに分けて記載する、身内にしか分からないような書き方をするなどの工夫が必要です。
常にエンディングノートの紛失を想定したうえで記入することが大切です。
また作成したノートの保管についても充分に注意し、保管場所も信頼出来る人にだけ教えるようにましょう。
定期的な見直しが必須
エンディングノートは、一度作成したら終わりというものではありません。書き終えてから時間が経過すると、自分の気持などはだんだんと変わっていくもの。 ベストな状態で残せるように定期的な書き直しをする必要が出てきます。
法的書類でないエンディングノートの良さは、書き直しが容易である点でもあります。
思いついた時にすぐに書き直しが出来るので「この内容は少し古いな」と感じたら修正を加えていきましょう。
気持ちの変化以外でも相続の変更などで修正が必要となる場面は多々出てきます。普段の生活の中でエンディングノートのことを意識するようにすると、修正が必要な情報や追加したい項目などが自然と見えてくるかと思います。
時間をかけて少しずつ作っていくもの。と考えると気負わずに作成に取り掛かることが出来るかもしれませんね。
こんなエンディングノートがあります
さて、エンディングノートに決まった形式は無い。自分の好きなノートに書いて大丈夫と言われてもどうすればいいのか悩んでしまう方も居るのではないでしょうか?
そこで市販されているエンディングのなかからおすすめの商品をピックアップしてみました。それぞれ特徴がありますので自分に合ったノートを探してみてください。
コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート B5 LES-E101
遺言を書く時だけでなく、怪我や病気などの予期せぬ自体の情報共有にも役立つもしもの時に役立つノート。散らばりがちな情報を1冊にまとめることができるので自分自身の備忘録としても役立つと人気があります。
カバー付きで長期間使用しても劣化が少ないという点も評価が高いです。
もしもノート
必要最低限の内容だけで良いという方にはこちらのもしもノートがおすすめです。A4サイズと大きめなので書きやすいと人気があります。
ページ数が少ないので「まずはどんなものか書いてみたい」と考えているビギナーさんにもぴったりです。
3冊でできているエンディングノート「アクティブノート」
アクティブノートは3冊で構成されているエンディングノートです。
万が一の時に救急隊に見てほしい「赤のノート」 、 生きているうちに見て、知っておいてほしい「緑のノート」 、 自分が亡くなってから見てほしい「黄色のノート」 に分かれており読む側への配慮も感じられるノートです。
読まれるタイミングをイメージしながら書くことができるので書きやすいという口コミもあります。
まとめ
故人がエンディングノートを書いておいてくれたおかげで、各手続きがスムーズに進められたという意見はもちろんですが、故人の思いを感じることが出来て気持ちの面でも救われたという意見も多いです。
自分の気持ちを整理していく上でも大いに役立つので、「しっかり書かなければ!」と気負うのではなく、残された人に対して手紙を書くような気持ちで書き始めるのが良いかもしれませんね。