毎日の食事は栄養バランスを考えて!とは言っても何をどのくらい食べればいいのか、どんな点に気をつければ良いのかなどがよく分からないものです。
栄養ばかり気にして食事をするのはストレスになってしまいますが、好きなものばかり食べているような偏った食生活も心配です。「バランスの良い食事」は年齢や運動量、生活スタイルによって変化していきます。必ずしもこれが正解というものがあるわけではありませんが、ポイントを押さえるだけであなたの食生活もぐんとバランスの良いものに変わるかもしれません。
バランスの良い食事とは
厚生労働省・農林水産省によって決定されている「食事バランスガイド」に基づいて作成された以下の図をごらんください。
この食事バランスガイドは1日に何をどれだけ食べたら良いかの食事の目安を表した図です。まるでコマのような形をしていますね。
「何を」の部分は主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の5つの区分で表し、「どれだけ」の部分は料理ごとに1つ・2つと数えています。主食は5~7、副菜は5~6、主菜は3~5、牛乳・乳製品は2、果物も2と設定されており、主食が一番多く、そして乳製品や果物が一番少なくなるようになっています。
これを分かりやすくするとコマのような形になるというわけですね。
ちなみにお菓子やジュース、酒・菓子パンといったといった嗜好飲料はコマの中の栄養には含まれません。あくまで適度な量を楽しく摂るのが大事というわけですね。
- 主食:ごはん、パン、麺。生活のエネルギーの源となる炭水化物などの供給源
- 副菜:野菜、きのこ、いも、海藻料理。からだの調子を整えるビタミン、ミネラル、食物繊維などの供給源
- 主菜:肉、魚、卵、大豆料理。血液や筋肉などを作り、体力や免疫力の維持にも役立つたんぱく質等の供給源
- 牛乳・乳製品:必要な栄養素がバランス良く含まれる。特にカルシウムの供給源となる
- 果物:ビタミンC、カリウムなどの供給源
極端な例ですが、例えば朝ごはんはおにぎり、昼ごはんにラーメンと炒飯、夜ご飯はビールとメインのおかずのみ・・というような食生活は副菜や乳製品といった区分が全く摂れていないので1日の食事バランスが崩れているということになります。
この場合、副菜や乳製品・果物なども積極的に摂るようにするといった心がけをすることでバランスは改善されていきます。
何を、どれだけ食べるか
大人と子ども、男性女性、1日の運動量の違いで適切な食事量ももちろん変わってきます。以下の表を参考に自分の食事量の目安について確認してみましょう。
食べられる量は人によって異なるので「こんなに食べられない」という場合は無理に目安に合わせる必要はありませんが、目安よりも食べすぎていると感じた場合は少し食事量を見直してみても良いかもしれませんね。
この表では料理量を「1つ、2つ」を数えられていますが、これは単純に料理の品数ではなく使われている食材などで判断されます。
例えばご飯の普通盛りは1杯で1.5つ分、うどんは1杯で2つ分というように数えます。
数え方はこちらの表を参考にしてみてください。
こちらに掲載されていない料理についてはこちらの資料を参考にしてください(資料の最後に表が掲載されています)
食事バランスガイド主菜と副菜を上手に摂るには
主食・主菜は原則として1食につき1品摂るようにする。すると主菜の摂りすぎを予防することが出来ます。
また、主菜などでお腹がいっぱいになってしまい副菜まで食べることができないという場合、野菜に火を通してカサを減らすことで多めに食べることが出来るようになります。野菜サラダなどでたくさん食べることは難しいですが、煮物や炒めものであれば案外お腹に入ってしまったということも多いのでぜひ試してみてくださいね。
数日単位でバランスを取る
毎日、毎食食事バランスのことを考えながら食事をするのは大変ですし、なかなか続けることが出来ないかと思います。そこで、3日~1習慣単位でバランスが摂れるように考えてみましょう。
肉料理が数日続いてしまったので、今日は軽めに魚料理を。昨日は副菜があまり食べられていないので今日は副菜を積極的に食べようなど少しの意識で食事バランスはぐんと良くなっていきます。
食事は「楽しく」が基本
こんなに品数を食べるのは大変。好きなものを制限されるようで嫌だなどと、食事バランスについて考えようとすると大変なイメージがあるかもしれませんがそこまで難しく考える必要はありません。
あくまで「理想のバランスを知っておくことでほんの少し意識を変えられるようにする」ということが大切です。食事は楽しく、美味しく食べるということをいつも忘れずに栄養について考えてみてくださいね。