歳を重ねてくると住みやすい家の条件が若い時とは変わってきます。例えば子どもがまだ小さいときには学校が近いことや、ある程度の広さがあることなどが家探しの条件に挙げられることが多いです。
しかし、子どもの独立などのライフスタイルの変化があると理想の家の条件もどんどん変化していくもの。もちろん、子どもが居る人に限ったことでなく結婚していない方でも住みやすい家の条件は変わっていくものです。
持ち家で暮らすか賃貸で暮らすかという点でお悩みの方も多いことでしょう。
このページでは持ち家の場合のメリット・デメリット。賃貸の場合のメリット・デメリットについて考えていきます。
一概にこちらがおすすめ!とは言えないものですが、自分の状況に合った選択をするための手助けになること間違いなしです。
持ち家・賃貸。現状はどれくらいの割合?
こちらは平成29年に高齢者のいる主世帯の住宅所有状況のグラフです。上から2段めの項目を見ていただくと、持ち家の割合が82.7%だということが分かりますね。
しかし詳細を見ていくと少々状況が変わってきます。高齢者夫婦の2人暮らしの場合は87.2%と高めの数字ですが、一方で高齢者が単身で暮らしている場合の持ち家の割合は65.6%と半数近くまで割合が下がります。
高齢になると持ち家で暮らす割合が高いとは一概に言えない結果となっていますね。夫婦で暮らしている場合は若い時に購入した持ち家に住み続ける、単身の場合は若い時から賃貸に住み続けているというのが反映された結果かと思います。
夫婦の一方が亡くなり、持ち家だと管理が難しくなってきたという理由で賃貸へ引っ越すというパターンも多いようです。
持ち家
まず、持ち家で暮らすのがどんな人に向いているのかをメリット・デメリットを交えて確認していきましょう。
持ち家のメリット・デメリット
- 自分の資産となる
- ローンを完済すれば毎月の負担が軽減される
- リフォームなどを自由に行うことが出来る
- 賃貸と比較して設備が良い場合が多い
- 維持費がかかる
- 住宅購入費用が高額
- 住み替えが簡単に出来ない
- 設備や建物の修理費は全て自己負担
持ち家のメリットはローン完済後はその家が自分の資産となることが大きいでしょうか。賃貸では難しいリフォームや設備の拡張なども全て自由に行うことが出来るのはライフスタイルが変わっても快適に住み続けるためには重要なことです。
また、返済が終われば負担が軽減されるのも魅力の1つですね。持ち家で暮らす上で大事なことは定年までにローンを完済できる計画を立てること。
定年後もローンの返済に追われているようでは持ち家のメリットを十分に享受できていないと考えていいでしょう。
一方で持ち家の場合は老朽化などに対する修繕費は全て自己負担となります。また、固定資産税もかかってくることから修繕が繰り返し必要になったりする場合には賃貸の方が断然お得になる場合もあるのです。
持ち家が向いている人
趣味のための専用スペースや機材を設置したい。賃貸では実現が難しい自分のための空間を作りたいという欲を叶えたいのであれば持ち家が向いているかと思います。
一生ここに住みたい!という家に出会えた場合にも持ち家を検討して良いかもしれませんね。
持ち家はいざという時には賃貸として人に貸し出すことも可能ですが、借り手を探すのは少々大変かもしれません。家は資産です。生涯どのように付き合っていくかをよく検討してから購入をするようにしましょう。
賃貸
次は賃貸について見ていきましょう。こちらもメリット・デメリットを交えてご紹介します。。
賃貸のメリット・デメリット
- ライフスタイルが変わっても引っ越しが簡単
- 設備や建物の修理は管理会社に任せられる
- 災害などで家が壊れた時の損失の負担は不要
- 固定資産税・ローンの支払いが不要
- 資産として残ることは無い
- 一生家賃がかかる
- 更新料・管理費などがかかる
- リフォームなどの自由度が低い
賃貸の一番のメリットはライフスタイルによって引っ越しが簡単だということです。高齢になってきたので田舎に住みたい、買い物に便利なお店の近くに引っ越したいという希望も簡単に実現することが出来ます。
一生家賃を支払わなければいけないのはデメリットに感じてしまうかもしれませんが、その分設備や建物の修繕は管理者側に任せることが出来ます。
高額なローンを背負う必要が無いというところに魅力を感じる人も少なくないでしょう。
賃貸が向いている人
転勤などがあり、引っ越しが多い人。同じ地域に長く住み続けるのは好きではないという方は賃貸の方が向いているでしょう。
また、収入が不安定な場合はローンの返済をするのが難しくなる場合もあります。賃貸であれば収入に合った家賃の家に引っ越せば負担を軽減することが可能です。
最近ではサービス付き高齢者住宅も増えてきています。見守りサービスなども充実している物件を選べば単身者でも安心して暮らすことが出来るでしょう。
一つの場所に縛られることなく柔軟で自由度の高い生活を送りたいという方には賃貸の方が向いているでしょう。
高齢者は賃貸が借りにくい?
高齢者は入居を断られる場合もあるということをご存知でしょうか?
その理由は部屋の中で孤独死させることを恐れたり、年金の他に収入の無い高齢者がきちんと家賃を支払い続けてくれるのだろうか?という懸念からです。
近所に子どもが住んでいる場所に借りる、仕事をしている身内に連帯保証人になってもらうなどの対策を取ることで審査に落ちにくくなります。
今では高齢者入居可能という条件を掲げて貸出をしている物件も多く見られます。審査に落ちてしまうかもしれないと不安な方はそのような物件に条件を絞って調べてみると効率が良いですね。