家庭菜園というと広い土地が必要だったり土作りが大変だったりというイメージが無いでしょうか?花や木と違い、野菜の栽培は難しく思われてしまいがちですが、 簡単なものであればとても手軽に育てることができます。
自分で楽しく野菜を作れば家計の手助けにもなりますし、採れたて野菜の味は格別です。ぜひ始めてみましょう。
プランターなら手軽に始められます
野菜を育てるには露地栽培のような広い敷地が必要なのでは?とお思いかもしれません。しかし、家庭菜園レベルの規模でやるのであればベランダに置けるようなサイズのプランターでも十分に野菜作りを楽しむことが出来ます。
また、プランターで栽培する場合にはホームセンターなどで野菜用の土を購入して利用すると失敗が少なくなります。
最初から「広い敷地で頑張ろう!」と意気込んでしまうと、土作りから始めなければならず難易度がぐんと上がります。まずはプランターで家庭菜園に慣れてみましょう。
プランターの大きさ
プランターを選ぶ際に最も重要なのはサイズ選びです。育てたい野菜の種類によって必要な大きさは違いますが、共通して言えるのは十分な量の土が入るくらいの深さがあるものが良いとされています。
プランターが浅い、小さいものを選んでしまうと栄養不足や根詰まりの原因になるので美味しい野菜が育ちにくいです。
では、とりあえず大きなプランターを・・。と考えてしまうかもしれませんがちょっと待ってください。大きすぎるプランターを選ぶと、しっかり根付かない原因になったり、根腐れを起こしてしまうことも。
美味しく元気な野菜を育てるためにはきちんと「ちょうど良い大きさ」のプランターを選んであげるようにしましょう。
果菜類
トマトやナスなどの果菜類は深さ30cm程度のプランターが良いでしょう。トマトなど地上部が大きく成長する野菜は、その分根も深くまで伸びます。
そのため、十分な深さが必要となるわけですね。また、 支柱が必要になった場合にも深さがある方が安定します
プランターの横幅は、育てる野菜の苗数によって変わります。一株につき直径30cm程度は確保したいところ。また、苗同士の間隔も十分に開けるよう注意してください。
葉菜類
横幅については果菜類と同じく一株につき直径30cm程度は確保しましょう。ただし、葉菜類は根の張り方が比較的浅いです。深さは15~20cm程度の浅めのプランターで大丈夫でしょう。
根菜類
根菜類は根を育てて食べます。主に大根やいも類が該当します。
立派な根を張る必要があるので、深さは30cm前後必要になります。
プランターの素材
プランターは様々な材質で作られたものが販売されています。テラコッタ、プラスチック、木製、素焼きなど・・・。
どの素材のプランターでも野菜を育てることは出来るのですが、一般的に使われているのはプラスチック製のプランターです。プランター自体が軽く、移動がさせやすい上に丈夫で使い勝手が良いです。
しかし、大きなプランターになるほど入れる土の重量が増えていきます。品質の確かなものを選ばないと変形や割れに悩まされることになるので注意しましょう。
土の選び方
家庭菜園で最も大切な工程ともいえる土作り。良い土を作るためには肥料・腐葉土・石灰などを混ぜ合わせる必要があります。しかしその割合などを見極めるのは初心者には非常に難しいものです。
そこでオススメなのがホームセンターなどで販売されている野菜用の土です。
これは野菜を育てるのに適した状態へ既に土がブレンドされており、また、空気・水・養分のバランスも野菜用に配合されています。この土を利用すれば、誰でも失敗の少ない野菜作りを始めることができますね。
日当たりのいい場所へ置きましょう
家庭菜園には太陽の光が欠かせません。プランターを庭に置く場合も、ベランダに置く場合でも日当たりの良い場所へ置きましょう。
朝から夕方(15時くらい)までいつでも日当たりの良い場所が理想的です。
苗から育てるのも確実
簡単な野菜といえど種から育てるのは一苦労。芽が出ても枯れてしまったり、そもそも種が良くない場合は芽が出なかったりと難易度が上がるためです。
初心者は育てやすいサイズまで成長している苗を利用するのも確実でおすすめです。失敗する確率はぐんと下がりますし、収穫までの期間も短くなります。
初心者におすすめの野菜トップ3
では、実際に育てやすい野菜は何なのでしょうか?一般的に育てるのが簡単と言われている野菜について以下にまとめましたので参考にしてみてください。
トマト
プランターでも簡単に栽培が出来るトマト。中でもミニトマトは沢山の実がなるので人気です。収穫量が多いのと、放っておいても簡単に育つので初心者にはもってこい。
そのまま食べるのはもちろん、様々な料理に幅広く使えるので予想以上に収穫出来てしまったとしても困ることはありません。ビタミンC、カロテンなどの栄養素も豊富です。
日当たりの良い場所にプランターを置き、太陽の光をたくさん浴びさせて育てるようにしましょう。
また、トマトは幹がなかなか太くならないので実の重みに耐えきれず幹が途中から折れてしまうことも。支柱を立てて支えると良いでしょう。
きゅうり
苗を植えてから60日程度で収穫が可能になる野菜、きゅうりも人気があります。とてもスピーディに収穫が出来るので、家庭菜園の楽しさを早く味わいたいという初心者の方にぴったりです。どんどん成長するので毎日違った姿を見られるのも魅力のひとつ。
きゅうりはつるが長くなるので支柱が不可欠です。温度と日当たりに気をつければベランダでも簡単に育てることが出来るでしょう。
ナス
トマト、きゅうりと並んで人気なのがナスです。種を撒いてから収穫までかなりの日数がかかりますので苗から育てていくのがおすすめです。
夏~秋口くらいまで長く収穫を楽しむことができるので、毎日の食卓を豊かにしてくれることが期待できますね。
暑さを好むので、苗を植えるのは十分に暖かくなった5月半ばあたりからが良いでしょう。
肥料切れを起こしやすい野菜なので、2週間~半月に1回程度の追肥が必要です。肥料が足りないと実付きが極端に悪くなってしまうので追肥のタイミングには気をつけましょう。
番外編:プランター栽培に向かない野菜
では反対に、プランターで育てるのに適さない野菜は何かを見ていきましょう。大まかに言うと土の中で深く成長する野菜は向いていません。
長ネギ、大根、ごぼう、山芋など・・。いくら深いプランターであってものびのびと育つことが出来ないので、こういった野菜を育てたい場合には露地栽培で育てるべきでしょう。