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国連安保理、ガザ停戦決議を初採択=米棄権で容認、実現は見通せず―日本など取りまとめに奔走



【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会は25日、パレスチナ自治区ガザでの「ラマダン(断食月)期間中の即時停戦」を求める決議を賛成多数で採択した。昨年10月にイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以来、安保理が停戦を要求したのは初めて。安保理決議は法的拘束力を持つが、イスラエルは反発しており、ラマダンが終わる4月上旬までに停戦が実現するかは見通せない。

決議は「長期的で持続的な停戦につながるラマダン期間中の即時停戦」と「人質全員の即時かつ無条件の解放」を要求。全15理事国のうち日英仏中ロなど14カ国が賛成した。イスラエルの後ろ盾の米国は「ハマス非難が含まれていない」として棄権に回ったが、拒否権発動は見送った。

米国はこれまで「外交交渉を損なう」との理由から、停戦の文言を含む決議案に反対してきた。しかし今回、拒否権を行使せず採択を事実上容認したのは、ガザでの犠牲者が3万人を超えても攻撃の手を緩めないイスラエルに対するバイデン米政権の不満を示したと言えそうだ。

昨年10月以降、米国は4回にわたりガザ関連決議案の採決で拒否権を発動。ロシアと中国も拒否権を用いて米提出の決議案を2回廃案に追い込み、大国間の対立によって安保理が十分に機能しない状況が続いていた。

そうした中、事態打開に向け今回の決議案の取りまとめに動いたのが、日本を含む非常任理事国だ。安保理内でアラブ諸国を代表するアルジェリアや、中ロとも近いモザンビークが中心となって交渉。採択にこぎ着けると、議場から大きな拍手が起きた。

非常任理事国全10カ国は採択後、共同声明を出し「決議が誠実に履行され、ガザの人々の苦しみを和らげることを望む」と強調。グテレス国連事務総長も採択を受けて「失敗は許されない」と主張し、停戦の即時実施を訴えた。ハマスは安保理の「即時停戦の呼び掛けを歓迎する」と表明した。

【時事通信社】 〔写真説明〕25日、米ニューヨークの国連本部で、決議採択を受け共同声明を発表する山崎和之国連大使(左から2人目)ら安保理非常任理事国の大使

2024年03月27日 07時06分


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