【カイロ時事】イスラエルと交戦するレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの報道担当者は11日の記者会見で、「国内外の政治的努力を歓迎する」と語り、外交を通じた戦闘停止について検討する構えを示した。ロイター通信が伝えた。
報道担当者は、停戦に向けたレバノン政府・国民議会(国会)と外国の取り組みを評価しつつ、「罪のない市民を殺害している」とイスラエルを非難。「優先事項は敵を倒し攻撃を止めることだ」とも話した。
イスラエルとヒズボラは昨年10月から交戦を続けている。イスラエルはヒズボラの攻撃で避難を強いられた北部の住民の帰還を実現させるとして、今年9月末にレバノン南部に地上侵攻した。レバノン側の死者は約2100人に上り、半数以上が過去数週間で死亡したとされる。
米国務省は11日、ブリンケン長官がレバノン国会のベリ議長と電話会談し、「外交的解決に向けた米国の強い関与」を強調したと発表した。ベリ氏はヒズボラと同じシーア派出身。ヒズボラのナンバー2のカセム師は先に、ベリ氏の努力を支持すると伝えていた。
【時事通信社】
〔写真説明〕11日、イスラエル軍の攻撃を受けたレバノン南部ティールから立ち上る煙(AFP時事)
2024年10月14日 18時04分