イスラエル北部でドローン攻撃、兵士4人死亡=ネタニヤフ氏「容赦ない報復」表明



【カイロ時事】イスラエル軍は14日、北部ビンヤミナ付近の訓練基地で13日、ドローン攻撃があり、兵士4人が死亡したと発表した。レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが攻撃を認めた。ネタニヤフ首相は14日、現地を訪問し、「レバノン全土でヒズボラを容赦なく攻撃し続ける」と表明。イスラエルが近く、首都ベイルートも対象に含めて激しい報復を行う可能性がある。

一方、レバノン保健省によると、イスラエル軍が14日、レバノン北部の村を空爆し、少なくとも21人が死亡、8人が負傷した。この村はキリスト教徒が多くを占める地域にあり、これまでは対象になっていなかった。爆撃を受けた建物には、イスラエルが地上侵攻した南部からの避難民が暮らしていたとされる。ヒズボラ幹部が標的となったとの情報もある。

イスラエル軍のレバノン侵攻で、負傷者が相次いでいる国連レバノン暫定軍(UNIFIL)に関し、ネタニヤフ氏は14日、改めて戦闘地域からの撤退を要求した。イスラエル軍の砲撃などで、UNIFIL要員5人が負傷。13日早朝には軍の戦車がUNIFILの拠点に侵入した。軍はヒズボラの攻撃にさらされる中で、負傷兵を避難させるためだったと釈明した。

一方、パレスチナ自治区ガザでもイスラエル軍は攻勢を強めている。ガザ北部ジャバリヤでは14日、戦車による砲撃で、女性や子供を含む10人が死亡、40人が負傷したと報じられている。

イスラエル軍は、ガザ中部の病院へも空爆。避難民用テントで火災が発生し、炎の中に取り残されたとみられる人が映り込んだ動画がネット上で拡散された。

イスラエルのメディアによると、米国家安全保障会議(NSC)の報道官は、イスラム組織ハマスが民間人を人間の盾として利用していたとしても、「起こったことは恐ろしいことだ」と病院空爆への懸念を表明。民間人保護を訴えた。

【時事通信社】 〔写真説明〕13日、レバノン南部の国境地帯を巡視するイスラエル軍兵士(AFP時事) 〔写真説明〕14日、レバノン北部の村で、イスラエル軍による空爆の現場から遺体を搬出する医療関係者(AFP時事)

2024年10月15日 09時07分


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