第216臨時国会は24日閉幕した。自民党派閥の裏金事件を受け、最大の焦点だった政治改革3法が同日の参院本会議で成立。使途公開が不要な政策活動費を廃止する一方、企業・団体献金の扱いは来年3月末まで結論を先送りした。夏の参院選を前に、来月召集される通常国会で引き続き論点となる。
石破茂首相は24日夕、首相官邸で記者会見し、政治改革に関し「100%でなくても一歩でも前に進むことが大事だ。自民党総裁として申し上げた改革メニューはいずれも実現できた」と強調した。
3法は(1)立憲民主党など7野党提出の政活費廃止法(2)国民民主、公明両党提出の第三者機関「政治資金監視委員会」設置法(3)外国人の政治資金パーティー券購入禁止や収支報告書のデータベース化などを盛り込んだ自民提出の改正政治資金規正法。自民、公明両党と立民、日本維新の会、国民民主の5党は全て賛成した。
自民が当初提出した独自案は、政活費廃止を明記したものの、一部支出を非公開にできる「公開方法工夫支出」の新設を打ち出した。野党から「抜け穴が残る」と反発を受けて撤回した。企業・団体献金を巡っては、立民などが禁止を求めたのに対し自民は存続を主張。与野党は折り合わなかった。
【時事通信社】
〔写真説明〕政治改革関連3法が可決、成立した参院本会議=24日午後、国会内
2024年12月25日 08時08分