出入国在留管理庁は14日、2024年の入管統計を発表した。紛争避難民を「準難民」(補完的保護対象者)として保護する新制度が23年12月に始まり、ロシアの侵攻を受けるウクライナなどの1661人を認定。一方、難民認定の申請が3回以上の外国人の強制送還を可能とする例外規定を、17人に初適用した。
準難民の内訳は、ウクライナが1618人で全体の9割超を占めた。シリア17人、ミャンマー13人、スーダン11人と続き、アフガニスタンとウズベキスタンが各1人だった。
例外規定は、不法滞在などの外国人を迅速に送り返すのが狙いで、24年6月に導入。それ以前は、認定手続き中の強制送還を一律に停止していた。
難民認定を申請した外国人は前年比1割減の1万2373人。認定を受けたのは同4割減の190人だった。
申請者は、スリランカ(2455人)が最多で、タイ(2128人)、トルコ(1223人)と続いた。認定者は、アフガニスタン(102人)、ミャンマー(36人)、イエメン(18人)の順。
日本に在留する外国人は、24年末時点で前年比10.5%増の376万8977人と、3年連続で過去最多を更新した。国・地域別では、中国(87万3286人)、ベトナム(63万4361人)、韓国(40万9238人)、フィリピン(34万1518人)の順だった。
【時事通信社】
〔写真説明〕東京・羽田空港に到着したウクライナからの避難民=2022年4月(EPA時事)
2025年03月15日 07時12分