
高市早苗首相は今月下旬の訪米に合わせ、トランプ米大統領との接触を探る。日米は国際刑事裁判所(ICC)や日本の財政政策を巡って立場のずれが表面化しているが、24日に予定される米中首脳会談に先立ち、対中認識を擦り合わせつつ信頼関係をアピールしたい考えだ。
木原稔官房長官は7日の記者会見で、米中首脳会談について「高い関心を持って注視している」と強調。「今後も日米両首脳、外相間を含むあらゆるレベルで緊密に連携する」と語った。
首相は22日、就任後では初めて国連総会の一般討論演説に臨む。同日はトランプ氏も登壇する予定。首相の台湾有事答弁に中国が強く反発し日中関係は冷え込んでいるが、トランプ氏は11月の中間選挙を前に中国の習近平国家主席との会談で経済面で成果を得たい考えだ。首相としては、事前に日本の立場をトランプ氏に伝えておく必要がある。
日本政府関係者は会談を申し入れているとした上で、「仮に立ち話でも機会があれば、それなりに話し込むことはできる」と述べた。
ただ、米国はICCの赤根智子所長を制裁対象に指定。ICCの解体すら視野に入れる。「法の支配」を重視してきた日本は対応に苦慮し、首相も対米批判を避けている。また、首相は「責任ある積極財政」を訴えてきたが、米政府は日本の金利上昇が米経済に悪影響を与えかねないとして、財政政策の転換を求めている。
このため、日本政府関係者は「会談してもめるより、現時点では見送った方がいい。米中後に電話で内容を聞く方が大事だ」と指摘。11月の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議など、年末にかけて続く国際会議も接触の機会になるとの意見もある。
【時事通信社】
〔写真説明〕首相官邸に入る高市早苗首相=7日午前、東京・永田町
2026年09月07日 20時31分