保守車両の脱線で東海道新幹線が始発から終日、一部区間で運転見合わせとなった22日、JR名古屋駅や東京駅では払い戻しの窓口に行列ができた。改札口の電光掲示板を困惑した様子で見上げる人や、「予定が総崩れとなった」「どうしよう」と嘆く利用客もいた。
岐阜市の男性(28)と女性(27)の2人組は東京都内の美術館などに出掛けるため、名古屋駅に向かう途中で運転見合わせを知った。女性は「早起きしたのに、予定が総崩れになった」と表情を曇らせた。
川崎市の自宅に戻る途中という40代の男性会社員は「在来線で帰ろうと思う。どうしようという気持ちでいっぱい」とうなだれた。
東京駅の東海道新幹線改札の前には朝から人だかりができ、疲れた様子で階段に腰を下ろす人も。名古屋市へ出張に向かう東京都江東区の男性会社員(50)は「前にも出張時に新幹線のトラブルがあった」とため息をついた。会議に間に合いそうもなく、「浜松まで新幹線で行き、在来線で向かうことも考えている」と話した。
子どもの夏休みに合わせ、家族で名古屋市へ旅行する予定の会社員前沢章さん(38)は「1泊2日の日程だが、これで1日がつぶれたらもったいない」とがっかりした表情。広島県から旅行で来た女性会社員(43)は帰りの新幹線を予約したが、「ホテルに泊まるなら部屋も探さないといけない」と不安げに話した。
【時事通信社】
〔写真説明〕東海道新幹線の運転見合わせの影響で混雑するJR名古屋駅構内=22日午前
〔写真説明〕東海道新幹線の一部区間での運転見合わせを受け、混雑する切符売り場=22日、JR東京駅
〔写真説明〕東海道新幹線の一部区間での運転見合わせを知らせる掲示板=22日午前、JR東京駅
2024年07月22日 19時53分