
【ワシントン時事】米商務省は5月31日、最先端の人工知能(AI)半導体の輸出について、中国企業の海外関連会社向けにも許可を取得する必要があると明確化する指針を公表した。対中輸出を認めていない半導体大手エヌビディア製の最先端AI半導体などが、こうした企業を経由して中国に流出する懸念に対処する狙いとみられる。
バイデン前政権は昨年1月、AI半導体輸出規制強化を発表。AI半導体輸出に許可を求め、中国などの「敵対国」に流出するのを防ぐ狙いだったが、トランプ現政権は同年5月に実施しない方針を示した。
業界からは方針転換に伴い、中国企業の海外子会社などへの輸出規制も撤回されたか疑問が出ていた。商務省はこれを受け、中国に本社を置く企業への輸出について、海外関連企業に対する許可の取得はそれ以前の規則に基づき、引き続き義務化すると強調。迂回(うかい)輸出を認めない考えを示した。
対象はエヌビディアの次世代型のAI半導体「ルービン」や最先端の「ブラックウェル」など。米政権は前世代の「H200」については対中輸出を認めた。議会などでは覇権を争う中国への技術流出や軍事利用に対する懸念が根強い。
〔写真説明〕米半導体大手エヌビディアのロゴマーク(EPA時事)
2026年06月01日 15時51分