【ワシントン時事】日米当局による一連の協調策では、トランプ米政権の前のめりな姿勢が際立った。約15年ぶりの日米「介入劇」。日本発の米国債売りが長期金利上昇につながることに危機感を強めた政権は、円安是正に向けたギアを一気に上げた。
「日本の断固たる措置を強く支持する」。ベセント米財務長官は2日、こう強調した。
米メディアによると、中央銀行が為替相場の水準を照会する米国によるレートチェックは、7月30日から2日連続で実施された可能性がある。米当局関係者によると、31日には米財務省が米銀に介入の可能性を通達。異例の措置を講じながら「最終手段」とされる協調介入に踏み切った。
米国は今年1月にも円安への警戒感を強め、レートチェックで市場をけん制していた。日本市場では通貨安と債券安が同時進行し、円買い介入の原資となる米国債の売却加速への懸念があった。
その後、中東情勢の悪化が米長期金利の上昇に拍車を掛け、介入前には30年物国債利回りが約19年ぶりの水準に急騰。中間選挙を控え、住宅ローン金利のさらなる上昇を避けたい思惑も強まった。
ベセント氏は今回、米連邦準備制度の「外国・国際通貨当局向けレポ・ファシリティ」について、今後数カ月での拡充を推奨すると表明。海外中銀が保有する米国債を担保にドルを調達できる仕組みで、米国債への過度な売り圧力を抑える効果が期待できる。日本は活用する見通しという。
円安は米政権が志向する貿易赤字の削減にも逆風だ。トランプ大統領は2日、協調介入で米国も「利益を得られる」と強調し、円安是正によって打撃を回避したい本音をのぞかせた。
2026年08月04日 07時07分
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