軽EV、競争本格化へ=BYD参入、補助金頼みに課題



中国自動車大手BYDの日本法人(横浜市)が、軽の電気自動車(EV)「RACCO(ラッコ)」を発売した。今後、中国大手の奇瑞汽車(チェリー)など日中5社が出資するEMT(横浜市)やスズキも参入予定で、軽EVの競争が本格化する。補助金頼みの販売モデルから脱却できるかが市場拡大のカギになりそうだ。

軽自動車は、使い勝手や価格の手頃さから国内新車販売の3割超を占める。ただ、乗用の軽EVはラッコを含む4車種のみ。全国軽自動車協会連合会によると、2025年度の販売実績は最多の日産自動車「サクラ」でも約1万台で、首位のホンダ「N―BOX」の約20万台には遠く及ばない。

BYDは「ラッコを軽自動車の新しいスタンダードにする」として、年間1万台の販売を目指している。業界では、BYD参入による市場拡大に期待が高まる一方、「確実に競争は激しくなる」(国内大手)と警戒感も強い。

軽EVは各車種とも200万円を超え、ガソリン車より高価だ。このため国は普及促進に向け、軽EVの購入に最大58万円を助成。自治体の補助金との併用で、東京都など100万円以下で購入できるケースもある。

ただ、補助金頼みには限界がある。KPMGコンサルティングの轟木光プリンシパルは、「軽自動車のユーザーは価格をかなり重視する」とした上で、「補助金終了後は厳しい価格競争になるだろう」と予想。軽EVを発売済みの国内自動車メーカーの関係者は「軽EV同士の競争だけではなく、軽自動車全体を相手に性能や価格で勝負できるようにならなければ」と気を引き締める。

【時事通信社】 〔写真説明〕BYD日本法人が発売した軽EV「ラッコ」=7月28日、東京都港区

2026年08月03日 14時31分


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