だんだんと冷え込む日が増えてくると気をつけたいのが風邪です。秋~冬にかけては気温の変化や空気が乾燥していることもあり、何かと体調を崩しやすい時期。風邪をひく前に対策をすることで毎日を元気に過ごしましょう。
風邪はこうして感染る
風邪の多くはウイルスによって人から人へと感染します。人の多い場所に行けばもちろんウイルスへの感染リスクは高まります。
風邪を予防するポイントとしてはウイルスにさらされない事、またウイルスが体内に入っても負けない抵抗力をつける事の2点になります。
ウイルスの感染経路
ウイルスの感染ルートは主に接触感染、空気感染、飛沫感染の3つです。それぞれご紹介していきます。
接触感染
皮膚や口・鼻の粘膜などの直接接触、家具や手すりといった物体の表面を経由しての間接的な接触で感染します。
◆とびひ、インフルエンザ、咽頭結膜熱など
空気感染
細菌・ウイルスが空気中に飛び、その微細な粒子を吸い込むことで感染します。
◆結核、はしか、水疱瘡など
飛沫感染
細菌・ウイルスが飛沫として咳やくしゃみで空気中に飛び出し、それを吸い込むことで感染します。
◆インフルエンザ、マイコプラズマ、百日せきなど
感染を防ぐためには
上記の感染経路を見ると、感染を防ぐためには「こまめな手洗い」「マスクの着用」「風邪をひいている人には近づかない」ことが重要だということが分かります。
細菌やウイルスの多くは、最初私達の手に付着します。その状態で鼻や口、食べ物などに触れると細菌が体内に侵入して感染します。
このことから、風邪予防の基本である手洗い・うがいがどれだけ有効かということが分かるのではないでしょうか?
風邪の予防法
風邪は細菌・ウイルスの体内への侵入を許してしまうことから始まります。マスク・手洗い・うがいで感染を防ぐ他には何が出来るのでしょうか?
バランスのとれた食事を
栄養バランスの偏った食事を続けていると免疫力の低下に繋がります。インスタント食品、ファーストフードを食べることが多い人は要注意。
高タンパクで低脂肪のメニューを心がけるようにしましょう。
・たんぱく質:のどや鼻の粘膜を作るもとになる
・ビタミンA:のどや鼻など、粘膜を強化する(ウイルスの侵入を防ぐ)
・ビタミンC:免疫力を強化しウイルスに対する抵抗力を高める
また、ウイルスを撃退して治癒を早める働きもあります。
・ビタミンE:抗酸化作用があり、ビタミンCの効果を持続させる働き
風邪っぽいと感じたら体を温め、消化の良い食事を摂りましょう。生姜粥などがオススメです。内側から体を温めることで免疫力が高まります。
十分な睡眠
抵抗力を上げるためには普段から十分な睡眠を摂ることが大切です。風邪気味かな?と感じた時にはいつもよりも長く睡眠時間を確保出来るようにしましょう。体を暖かくし、8時間以上を目安にゆっくり休みましょう。
適度な運動
少し汗ばむ程度の軽い有酸素運動を行うと体内の免疫細胞が増えます。運動をすることで抵抗力もアップするので、ウイルスが体内に入っても症状が悪化しにくくなります。
温度・湿度管理を徹底
ウイルスの多くは低温低湿の状態で活発化します。気温が下がり、空気が乾燥する冬の時期に風邪が流行るのはこのせいです。
室内を暖かくして体を温めることと、加湿器や濡れタオルを干すといった工夫で室内を乾燥させないことが大切です。 湿度の適正は50~60%程度です。
体温の調整しやすい服装を
寒い時期はただ厚着をすれば良いというわけではありません。厚着の習慣は体温調整機能を低下させてしまいます。体温調節機能が低下してしまうと抵抗力も弱まってしまうので、 上着やマフラーを上手く活用し、体感温度をこまめに調節できるようにしましょう。
寒気を感じるなどの症状が出ているときは特に首・手首・足首を温めると効率的に体温を上げることが出来ます。この3点を温められる服装をしましょう。
こまめな水分補給
夏と比べて冬場は喉の乾きを感じにくいです。すると水分補給の頻度が減ってしまいがちですが、体内が乾燥していると風邪の症状が出やすくなってしまいます。
また定期的に水分補給をすると、喉に付着したウイルスを流すことが出来ます。「喉が乾いたな」と感じる前に飲み物を飲むようにしましょう。
ここまでご紹介した風邪の予防法は風邪のひきはじめにも有効です。「適度な運動」に関しては体調の悪い時には避けるべきかと思いますが、バランスのとれた食事、十分な睡眠、温度・湿度管理、こまめな水分補給に関しては風邪のひきはじめにも有効です。
インフルエンザにも要注意
高熱、倦怠感、関節痛や激しい頭痛など、つらい症状が続くインフルエンザ。予防法は基本的には風邪と同じになりますが、インフルエンザは予防接種を受けることで感染の可能性を下げることが出来ます。
風邪予防に加えて予防接種を受けることが理想ですね。
まとめ
同じ環境で過ごしていても風邪をひいてしまう人とひかない人が居ます。体力や抵抗力が低下していると体が丈夫な人でもウイルス感染のリスクは高まるものです。
風邪に負けずに過ごすためには普段からウイルスを体内に入れないよう意識することと、もし体内に入っても抵抗力がしっかり働くようにしておくことがポイントになります。
この冬は風邪知らずで元気に過ごせるようしっかり予防しましょう!