一般社団法人 日本電子機器補修協会

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500年続く米あめ、親子で守る=釜の土台に亀裂、客の声励み―「ピンチをチャンスに」・能登地震



能登半島地震で大きな被害が出た石川県能登町松波地区に、約500年続く「松波米あめ」を守る親子がいる。食品メーカー「横井商店」の横井千四吉社長(74)と営業担当の長男裕貴さん(44)だ。製造に不可欠な設備が地震で壊れたが、補修し1カ月で再開にこぎ着けた。横井さんは「伝統の灯は絶やさない。声援を糧に頑張りたい」と話す。

松波米あめは、能登産の米に発芽させた大麦を混ぜて糖化させた液体を、3~5時間ほど煮詰めて作る。かつて城下町だった松波地区に戦国時代から伝わる製法で、自然で優しい甘さが特徴だ。かつては複数の米あめ店があったが、今は横井商店を残すだけとなった。

横井さんによると、あめ作りはその日の風向きや温度などで火加減を変える必要がある。品質を守るには、糖化させた液体を煮詰める鉄釜とそれを支える石製の土台が極めて重要だ。

元日の地震で鉄釜は無事だったが、土台に大きな亀裂が入った。土台は近くの石を使った特注品で同じものはない。そこで横井さんらはモルタルで亀裂を埋めることにした。補修は成功し、2月初めには製造を再開。生産効率は落ちたが、味はほぼ元通りになった。

地震でショックを受けた親子を勇気づけたのは、客からの励ましの声だ。店には「頑張ってください」「無理はしないで」など十数件の電話がかかってきたという。

横井さんは「もともと米あめ作りを残していきたいと思っていたが、励ましをもらい、その思いはさらに強くなった」と語る。裕貴さんも「能登半島は今、地震でピンチだが必ずチャンスを見つけたい。米あめの販売を通じ、能登半島を元気にしていきたい」と力を込める。

【時事通信社】 〔写真説明〕松波米あめの硬さを調整する横井千四吉さん(左)と裕貴さん=12日、石川県能登町

2024年03月24日 07時08分


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