元通訳、２４億円送金で訴追＝大谷選手は「被害者」―米連邦検察

【ロサンゼルス時事】米連邦検察は１１日、銀行詐欺容疑で米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手（２９）の元通訳、水原一平容疑者（３９）を刑事訴追したと発表した。違法賭博で抱えた借金返済のため、大谷選手の銀行口座から１６００万ドル（約２４億５０００万円）以上を不正送金した疑い。米メディアによると、同容疑者は１２日にロサンゼルスの連邦地裁に出廷する見込み。

検察によると、２０２１年９月に違法スポーツ賭博を始めた水原容疑者は、同年１１月から今年１月にかけて不正送金した。銀行口座からの通知が自身の携帯電話などに届くよう細工したり、大谷選手を装って銀行に電話をかけて送金の承認を求めたりしていたことも確認された。同容疑者は大谷選手の大リーグ１年目の１８年に口座開設を手伝っており、信頼関係を悪用して口座にアクセスできた。

大谷選手の不正送金への関与を示す証拠はなく、カリフォルニア中央地区連邦検察のエストラーダ検事は「大谷選手は被害者だと強調したい」と明言。自身の携帯電話を提出し、事情聴取にも応じるなど同選手は捜査に全面協力した。

銀行詐欺の罪は最大で禁錮３０年の刑を受ける可能性がある。

【時事通信社】 〔写真説明〕パドレスとの開幕シリーズを前に、記者会見するドジャースの大谷翔平選手（右）。左は通訳だった水原一平容疑者＝３月１６日、韓国・ソウル 〔写真説明〕打撃練習に向かうドジャースの大谷翔平選手（右）。左は通訳だった水原一平容疑者＝２月１９日、米アリゾナ州グレンデール

2024年04月12日 18時04分

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