「国際法違反」「前例ない」=レバノン一斉爆発で非難殺到―国連安保理



【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会(15カ国)は20日、レバノン各地で通信機器が一斉爆発した事件を受け、緊急の公開会合を開いた。民間人を巻き込む形で身近な製品を武器化した攻撃に、多くの理事国から「国際法違反だ」「前例がない」と非難が殺到。独立した調査が必要だとの意見が相次いだ。

報告に当たったターク国連人権高等弁務官は、「機器を所持する人や所在地を把握せず、何千人をも一斉に標的とすることは国際人権法に違反する」と糾弾。「市民に恐怖を広げることを意図した暴力は戦争犯罪になる」とも指摘した。

事件にはイスラエルが関与したとみられているが、同国のダノン国連大使は会合に先立つ報道陣の取材に「コメントしない」と述べた。会合では、対レバノン境界の治安を回復し、退避している自国民を帰還させるために「必要なことは何でもする」と主張。敵対するレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラへの攻撃継続を表明した。

【時事通信社】 〔写真説明〕20日、米ニューヨークで開かれた国連安保理の緊急公開会合で発言するイスラエルのダノン国連大使(前列右)(EPA時事)

2024年09月21日 09時24分


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