電機連合、ベア1万円以上=妥結基準、過去最高を維持―春闘



日立製作所など電機各社の労働組合で構成する電機連合は9日、2025年春闘で従業員の基本給を底上げするベースアップ(ベア)相当分について、妥結受け入れの最低基準を前年と同じ月額1万円以上とする方向で最終調整に入った。傘下の中小企業の賃上げ余力などを考慮して最低基準の引き上げは見送るが、比較可能な1998年以降で最高だった前年と同水準を維持する。

10日に正式決定する見通し。大手各社の労使交渉は12日の集中回答日に向けて大詰めを迎える。

電機業界では、主要企業の労組が要求額をそろえる「統一闘争」が慣例。25年春闘で大手電機の労組は1万7000円のベアを要求している。回答の最低基準は「歯止め」と呼ばれ、各労組がストライキに踏み切るかどうかの判断材料となる。

電機連合は、20年春闘から最低基準を満たしていれば妥結額に差が出ることを容認している。各社の間で業績に格差が生じていることから、今春闘でも回答がばらつく公算は大きい。

24年春闘では主要12社の労組がベア1万3000円を要求し、最低基準は1万円以上に設定。シャープのみ1万円で回答し、他の11社は満額回答だった。

【時事通信社】

2025年03月09日 21時34分

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