東京都議選(6月13日告示、22日投開票)は投開票まで1カ月に迫った。自民党が都議会第1党を維持できるか、小池百合子知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」がその座を奪還するかが焦点。定数127(42選挙区)に対し、立候補を予定している人数は21日現在で270人を上回り、平成以降の過去最多を更新する可能性がある。各党は夏の参院選の前哨戦と位置付け、国政選挙並みの態勢で臨む。
現有議席が30の自民は42人を公認。他に都議会会派の裏金問題で非公認とした現職・元職6人も立候補を予定している。2017年の前々回は過去最低の23議席で、今回も裏金問題や石破政権への逆風で厳しい戦いを予想する声がある。公明党は現有23から1人減となる22人を立て、9回連続となる全員当選を目指す。
現有議席26の都民ファーストは、これまで37人の公認候補を発表した。公式ユーチューブの番組や立候補予定者の会合に小池氏が参加するなど、緊密な関係をアピールする。小池氏は16日の記者会見で、都議選への関わりについて「『東京大改革』という旗の下で、(都政を)前に進めてくれる候補を応援したい」と語った。
都議会野党では、共産党は24人(現有議席19)、立憲民主党は21人(同12)を公認。定数が少ない選挙区で候補者一本化の調整を進め、議席上積みを狙う。日本維新の会は6人(同1)を擁立。地域政党「東京・生活者ネットワーク」が3人(同1)を立てる。
都議会に議席を持たない勢力の躍進があるかも注目点で、国民民主党が18人を公認。都連幹部は単独で条例案を提出できる11人の当選を目指す考えを示す。れいわ新選組は3人、参政党が4人、社民党が1人を立てる。昨年の都知事選で次点となった石丸伸二氏が立ち上げた地域政党「再生の道」は現時点で42人が立候補を予定。このほか、無所属などで50人以上が出馬の意向を示している。
【時事通信社】
〔写真説明〕東京都議会議事堂=東京都新宿区
2025年05月22日 12時32分