三井住友信託銀、中古不動産を投資で再生=地銀と連携、ファンド活用



金融機関が中古不動産の再生に対する投資を拡大している。人件費や資材価格の高騰で新規建設のコストが上昇し、採算確保が難しくなっていることが背景にある。改修などで既存物件の価値を高め、地域経済の活性化にも一役買う考えだ。

三井住友信託銀行は、新興不動産開発のStaple(ステイプル、広島県尾道市)と共同出資する会社を通じ、2025年に中古不動産向けの投資ファンドを設立した。ホテルを中核に周辺の飲食店なども整備し、にぎわいを創出して地域再生につなげることを目指している。物件の発掘などで、秋田、足利、群馬、高知、十八親和(長崎市)、中国(岡山市)の地銀6行や大手旅行会社とも連携している。

東京・日本橋のホテルを第1弾に、香川県小豆島や北海道函館市でも投資を計画。三井住友信託銀資産運用企画部の宮地真由主務は「既存物件なら新築より短期間で新たな価値をつくり出せる」と利点を説明する。

再生した物件の運営が安定した後は、長期保有型ファンドに売却。個人や地域企業が小口で投資できるようにすることも検討する。宮地氏は「地元にお金を回す仕組みがあればいい」として、地域外に住む出身者などから資金を呼び込む構想も描いている。

中古物件の再生を巡っては、みずほフィナンシャルグループが25年、築年数が経過したオフィスを改修して環境性能を高めるファンドを設置。農林中央金庫は米不動産サービス会社と連携し、改修による物件の価値向上に向けた投資を進めている。

〔写真説明〕中古不動産を再生した東京・日本橋のホテル(Staple提供)

2026年08月26日 07時05分


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