
【アッシュビル(米ノースカロライナ州)時事】米南部ノースカロライナ州アッシュビルで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は1日(日本時間2日午前)、閉幕した。公表された議長声明では、中国の過剰生産問題を念頭に「不均衡を悪化させる非市場的政策や慣行を撤廃するための措置を講じるべきであることに合意する」と表明。ただ、中国が反対し、全会一致が原則である共同声明の採択は見送られた。
議長声明は、国際的な経常収支の不均衡是正に向けて「過剰で持続的な対外黒字を抱える国は、国内消費を抑制し、成長のための輸出への過度な依存につながるゆがみを取り除くべきだ」と強調した。国内需要が低迷する中、巨額の補助金で生産を拡大し、輸出攻勢を掛ける中国を強くけん制した。
ベセント米財務長官は閉幕後の記者会見で、「非市場経済国が、安価な輸出品を際限なく世界に送り出し続けることは持続不可能だと、各国が認識している」と中国を非難した。
日本からは片山さつき財務相と植田和男日銀総裁が出席。片山氏は会見で、中国の過剰生産や重要鉱物の輸出制限に対する各国の懸念が「喫水線を超えた」と指摘。議長声明は「機が熟してきて、こうなった」と述べた。
声明は、世界経済の現状について「戦争や紛争を含む複数のショックに直面する中でも、強靱(きょうじん)性を維持している」と評価。ただ、ホルムズ海峡の封鎖がエネルギー貿易に混乱をもたらしており「戦争と紛争の解決が、持続的な成長を支えるために不可欠だ」と訴えた。
〔写真説明〕20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後に記者会見する片山さつき財務相(左)と植田和男日銀総裁=1日、米アッシュビル
〔写真説明〕20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後、記者会見するベセント米財務長官=1日、米ノースカロライナ州アッシュビル
2026年09月02日 12時44分