
トヨタ自動車は、販売不振が続く中国市場へのテコ入れを図る。現地の電気自動車(EV)メーカーの台頭でシェア低下が強いられる中、合弁相手との連携強化で技術開発を加速。2027年からの次世代EVの投入で反転攻勢する目標を掲げた。
今年4~9月の中国での販売台数は、68万4903台にとどまり、前年同期比25.1%の大幅減となった。中東情勢の悪化を背景にした燃料価格高騰で、トヨタが得意とするハイブリッド車(HV)を含めガソリンを使用する車の需要が急激に縮小。景気停滞で市場全体が勢いを失っているのに加え、現地企業がリードするEVへの需要シフトが起きていることも逆風となっている。
5日に示した新戦略では、30年にかけ、中国現地で開発したEVによる新規顧客の獲得を打ち出した。現地体制は、中国の自動車大手、広州汽車集団と中国第一汽車とそれぞれ設立した合弁会社2社を広州汽車の傘下に集約。合理化した上で、研究開発の強化を図る。
グループを問わず現地の部品や技術も採用し、コスト競争力を強化する。来年9月からは上海に新設した高級ブランド「レクサス」の工場で次世代EVの生産を開始。開発期間は2年余りと1年半短縮し、短期間で新型車を次々と投入する現地メーカーに対抗する。
電動化に加え、車両の性能を高めるソフトウエア開発といった先端技術は、中国メーカーに先行を許し、東南アジアや欧州市場でも中国勢の存在感が急速に増している。中国で培った技術の他地域への展開も描いており、宮崎洋一副社長は5日の記者会見で「中国での学びを取り込み、原価競争力を一気に引き上げる」と強調した。
〔写真説明〕トヨタ自動車のロゴマーク(AFP時事)
2026年11月06日 09時38分