
東京電力福島第1原発事故で福島県から北海道に避難した住民らが国と東電に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、原告計176人と東電との和解が25日までに、札幌高裁で成立した。
原告側弁護団によると、和解成立は18日付。これに伴い、原告全員が国に対する訴えを取り下げた。同種訴訟を巡り、最高裁が2022年6月に国の賠償責任を否定して以降、国の責任を認めない判決が相次いでいることを踏まえた。
和解条項には、事故によって原告らに取り返しの付かない損害が生じたことを東電が謝罪する内容が盛り込まれた。和解額は非公表だが、同弁護団によると、「十分ではないが、私たちの訴えをある程度勘案してもらった和解案が提示された」という。
12年に家族と共に福島市から札幌市に避難した原告団の中手聖一団長は「筆舌に尽くし難い苦難には報われない和解内容だが、これ以上の疲弊に耐えきれないと判断した」と述べた。
〔写真説明〕札幌高裁
2026年08月26日 08時11分