
気候学者らの国際チーム「ワールド・ウェザー・アトリビューション」が、サッカーのワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会(6月11日開幕)の暑さに関する研究結果を5月に発表した。地球温暖化の影響で、1994年米国大会と比べて健康リスクが大幅に増大しているとし、「選手とファンは危険な状況に直面する可能性がある」と警鐘を鳴らした。
発表によると、全104試合のうち約4分の1が、国際プロサッカー選手会(FIFPro)の基準で「安全対策を施すべきだ」という暑さ指数(WBGT)26度に達する見込み。そのうち約5試合は「プレーは危険」とするWBGT28度以上の猛暑下となることが予想される。ともに屋根のない会場で行われるニューヨーク近郊での決勝、フロリダ州マイアミでの準々決勝などは特に健康リスクが高いという。
WBGT28度以上になるとプレーに影響が出るという。英インペリアル・カレッジ・ロンドン大のクリス・マリントン教授は「後方でパスを回すチームが増えるだろう。より退屈なサッカーになるかもしれない」。今大会は前後半の途中に3分間ずつの飲水タイムが設けられるが、「熱中症の可能性を軽減するには不十分。ハーフタイムを延長する必要がある」と指摘した。
空調が備わっているスタジアムもあるが、各会場の屋外でイベントが行われるため、数十万人の観客が暑さの影響を受けると想定。同教授は「ファンにリスクを認識させることも重要」と語った。
【時事通信社】
〔写真説明〕サッカー場でプレーする選手(写真はイメージ)
2026年06月01日 07時33分