スポーツ資料、一丸で守れ=国内博物館がネットワーク



スポーツ資料を所蔵する団体が連携する「日本スポーツミュージアムネットワーク」が今年2月に発足した。事務局が置かれている秩父宮記念スポーツ博物館によると、国内初の取り組み。日本ではスポーツを文化的側面から捉える視点が十分浸透していないとされ、同館主幹の新名佐知子さんは「資料を残し活用するには、あらゆる競技が束になって盛り上げることが重要」と語る。

国内にはスポーツに関する展示施設が約300あるという。運営元は企業や大学などで、競技に焦点を当てたり、個人をたたえたりと形態はさまざま。多くは学芸員が配置されておらず、収集体制が弱く、展示内容の固定化などの課題を抱える。管理が不十分で重要資料の所在が不明という事例もあった。新名さんは「各施設が試行錯誤している」と危機感を示す。

そこで、数年前から秩父宮記念スポーツ博物館が環境整備を模索。改正博物館法(2023年施行)で施設間の連携などが努力義務となったことも後押しとなり、オーストラリアなどの先行事例を参考にネットワーク発足に至った。

ネットワークには7月末までに、日本オリンピックミュージアム(東京都新宿区)、野球殿堂博物館(同文京区)、中京大スポーツミュージアム(愛知県豊田市)など19団体が参加。実務情報の共有を進めており、共通テーマを設定してオンライン上で企画展を開催する計画なども決まった。

秩父宮記念スポーツ博物館主幹の三沢亮太さんは「規模が小さい施設にも裾野を広げたい」と意欲を語り、新名さんも「困った時にサポートできるような存在を目指したい」と抱負を述べた。

【時事通信社】 〔写真説明〕秩父宮記念スポーツ博物館主幹の新名佐知子さん=5月28日、東京都内(日本スポーツ振興センター提供) 〔写真説明〕日本オリンピックミュージアムに展示された歴代の聖火リレートーチ=2019年9月、東京都新宿区 〔写真説明〕野球殿堂博物館でWBCの展示を見学するロッテドラフト1位の佐々木朗希投手(当時)ら=2020年1月、東京都文京区

2026年08月04日 07時11分


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