五輪除外でも「より頑張れる」=スキー複合の渡部善斗が思い



2022年北京冬季五輪のノルディックスキー複合団体銅メダリスト、渡部善斗(34)=北野建設=がこのほどインタビューに応じた。国際オリンピック委員会(IOC)が7月、30年冬季五輪から複合を除外すると発表。「機会が奪われた。やり場のない気持ち」と吐露しながらも、「僕の競技に対する姿勢はそんなに変わらなかった。より一層頑張れるような心持ちにもなっている」と気丈に語った。

3大会連続五輪メダリストで、3月に現役を退いた兄の暁斗さん(38)と共に国際大会で長年戦ってきた。五輪競技から外れ「(関係者)全体としてすごくショック。次世代への影響が心配」と口にしつつ、複合選手としての誇りは失っていない。「やっていることにみんなが自信を持っている。ジャンプを飛び、クロスカントリーを走れるのはすごいことだと思う」。IOCの決定を受け、北京銅メンバーの山本涼太(長野日野自動車)がジャンプに転向したことに「寂しい思い」もあるが、「複合選手でもこれだけ飛べると証明できる一番の選手」とエールを送る。

1998年長野五輪の会場だった白馬村の出身。中学生までは走るのが苦手でジャンプ選手を目指していたが、兄が出場した06年トリノ五輪のレースを現地で見て考えが変わった。「すごいことやってんな、と思って。人間としてすげえことやっている人たちだなと」。五輪が複合の世界に浸る契機だった。

10月で35歳。新たなシーズンも、複合選手として全力を傾けるつもり。ワールドカップ(W杯)個人戦で通算252試合に出場しており、303試合でギネス世界記録を持つ兄に近づきそうだ。「それを目指すと本質からずれる。一試合ずつ、納得いく形を残したい」。兄に似た探究心で努力を重ねてきたベテランらしく言った。

【時事通信社】 〔写真説明〕ノルディックスキー複合のワールドカップ(W杯)に出場した渡部善斗=2022年11月、フィンランド・ルカ(EPA時事) 〔写真説明〕世界選手権のノルディックスキー複合団体スプリントで3位に入り、表彰式で銅メダルを手にする渡部暁斗(左)、善斗兄弟=2017年3月、フィンランド・ラハティ 〔写真説明〕北京冬季五輪ノルディックスキー複合団体で獲得した銅メダルを手にする(左から)渡部暁斗、山本涼太、渡部善斗、永井秀昭=2022年2月、中国・張家口

2026年08月26日 07時06分


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