【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザの停戦と人質解放を巡るイスラエルとイスラム組織ハマスの間接交渉が大詰めを迎えている。AFP通信によると、カタールの首都ドーハで14日、イスラエルと交渉を仲介する米国、カタールの代表が妥結に向けた「最終協議」を実施。懸案事項の解決を目指している。
最終協議には、イスラエルの対外情報機関モサドのバルネア長官、米国家安全保障会議(NSC)のマクガーク中東・北アフリカ担当調整官、トランプ次期米政権で中東問題担当特使を務めるウィトコフ氏のほか、カタールのムハンマド首相兼外相らが参加。アラブメディアは、同じ建物にいるハマス代表団と合意文書の詳細を詰める見通しだと伝えた。
報じられている停戦案によると、合意は段階的に実施され、第1段階の戦闘停止期間は6週間。ハマスはガザに拘束した人質約30人を解放し、引き換えにイスラエルは収監するパレスチナ人を多数釈放する。イスラエル軍はガザの一部地域から撤収する。
ハマスは13日、「交渉は順調に進んでいる」と表明。仲介役の米国のバイデン大統領は、停戦合意が「実現間近だ」と述べ、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)も「今週中に合意がまとまる可能性がある」との認識を示した。
【時事通信社】
〔写真説明〕13日、パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市で、イスラエルの攻撃により負傷した女児を病院に運ぶ男性(AFP時事)
2025年01月15日 08時03分