観光庁が15日発表した2024年の訪日外国人旅行消費額(速報値)は、前年比53.4%増の8兆1395億円だった。過去最高だった23年(5兆3065億円)を大きく上回り、初めて8兆円を突破。歴史的な円安を追い風に訪日外国人数(推計値)も過去最多になったほか、高騰する宿泊費などが消費額全体を押し上げた。
24年10~12月期は前年同期比37.3%増の2兆3108億円。四半期ベースでも24年4~6月期を抜き、過去最高を記録した。
年間消費額の費目別では宿泊費が3割強と最も多く、買い物代が続いた。国・地域別では中国が約2割でトップだった。1人当たりの旅行支出は前年比6.8%増の22万7242円だった。
日本政府観光局が同日発表した24年の訪日外国人数は前年比47.1%増の3686万9900人。コロナ禍前の19年(約3188万人)を上回り、過去最多を更新した。航空便の回復を受け、東アジアや米国、オーストラリアなど幅広い地域からの客が増えた。
国・地域別では韓国が26.7%増の881万7800人でトップ。次いで中国が約2.9倍の698万1200人で、台湾、米国が続いた。
24年12月は前年同月比27.6%増の348万9800人。クリスマスや年末年始に合わせて訪れる客が増え、単月では過去最多だった。
一方、24年に出国した日本人数は前年比35.2%増の1300万7300人だが、19年比では6割強の水準にとどまっている。
【時事通信社】
〔写真説明〕外国人観光客らでにぎわう京都市東山区の清水坂=13日(AFP時事)
2025年01月15日 18時41分