紅麹(べにこうじ)配合サプリメントによる健康被害を引き起こした小林製薬は10日、2024年12月期連結決算を発表し、純利益が前期比50.5%減の100億6700万円と1999年の株式上場以降で初めて減益となった。製品回収や被害者に対する補償、生産設備の減損で特別損失127億円を計上したほか、健康食品を中心に販売も落ち込んだ。
純利益は昨年2月時点で0.8%増の205億円を見込んでいたが、3月に紅麹問題が発覚。売上高は4.5%減の1656億円。通信販売は定期購入の解約が相次ぎ4割減少、サプリメントなど食品分野も大きく落ち込んだ。
山根聡社長は10日、大阪市内で記者会見し、「大いに反省する」と陳謝。創業家出身で補償担当取締役の小林章浩前社長は「補償業務を責任を持ってやり切ることが創業家の責務だ」と話した。
【時事通信社】
〔写真説明〕記者会見に臨む(右から)小林製薬の山根聡社長、小林章浩前社長、豊田賀一次期社長=10日午後、大阪市中央区
2025年02月11日 12時35分