日本政府観光局が19日発表した2月の訪日外国人数(推計値)は、前年同月比16.9%増の325万8100人となった。2月として初めて300万人を突破し、同月で過去最高となった。初旬まで続いた中国の春節(旧正月)を背景に、同国などからの旅行需要が高まった。スキーなど冬のスポーツを目当てに米国やオーストラリアからの旅行者も増加した。
国・地域別では、韓国が3.5%増の84万7300人となり最も多かった。2位は中国で、57.3%増の72万2700人と大幅な伸びとなった。春節休暇の影響に加え、航空路線が増えたこともプラスに寄与した。
韓国のほか、米国(28.8%増の19万1500人)や豪州(33.5%増の8万8800人)なども2月として過去最高を更新した。
今年1月からの累計は前年に比べて28.5%増の703万9300人に上り、前年を上回る水準で推移している。観光庁の秡川直也長官は記者会見で「良いトレンドが続いている」と語った。
一方、2月に海外に出国した日本人数は前年同月比20.7%増の118万1100人。増加基調にはあるものの、円安や物価高を背景にコロナ禍前の水準には戻っていない。
【時事通信社】
〔写真説明〕奈良公園を訪れた外国人観光客ら=2月15日、奈良市
2025年03月20日 07時16分