自民党の西田昌司参院議員は9日、国会内で記者会見し、太平洋戦争末期の沖縄戦で犠牲になった女学生らの慰霊碑「ひめゆりの塔」の展示に関する「歴史を書き換えている」との発言について「非常に不適切だった」として撤回し、謝罪した。7日の記者団の取材の際には撤回を拒否し、党内外から批判が強まっていた。
西田氏は会見で「ひめゆりの塔は沖縄県民にとって耐えがたい苦しみ(を記憶するもの)と痛切に感じた。丁寧な説明なしに持ち出したこと自体、心に傷を負わせてしまった」と説明。「配慮がなかった。県民におわび申し上げる」と語った。
ただ、西田氏は慰霊碑近くにある「ひめゆり平和祈念資料館」の展示に関し「2021年にリニューアルされ、(以前の内容を)確認するすべがない」と主張し、認識の誤りは認めなかった。
【時事通信社】
〔写真説明〕「ひめゆりの塔」の展示を巡る「歴史書き換え」発言を撤回し、謝罪する自民党の西田昌司参院議員=9日午後、国会内
〔写真説明〕「ひめゆりの塔」の展示を巡る発言について記者団の質問に答える自民党の西田昌司参院議員(左)=9日午後、国会内
2025年05月09日 18時08分