トランプ米大統領「EUに50%関税」=貿易赤字に不満―アップルにも25%



【ワシントン、ブリュッセル時事】トランプ米大統領は23日、SNSへの投稿で、欧州連合(EU)からの輸入品に50%の関税を6月1日から課すべきだと表明した。EUに対する貿易赤字に不満を訴えた。EUは米国の高関税政策に反発して報復措置を掲げており、貿易摩擦が激しさを増す恐れがある。

トランプ氏は投稿で、EUは貿易で「米国に付け込んできた」と非難。「強固な貿易障壁、付加価値税(消費税)、非金融貿易障壁、為替操作などが米国に貿易赤字をもたらした」と断じた。その上で、「製品が米国で作られれば関税はかからない」と強調した。

グリア米通商代表部(USTR)代表とEUのシェフチョビッチ欧州委員(通商・経済安全保障担当)は23日に電話会談する予定。トランプ氏の発言を受け、EU側から反発の声が上がるのは必至だ。

トランプ政権はEUに対し、20%の相互関税を課すと表明。現在は一部の適用が停止されているが、自動車と鉄鋼・アルミニウムには25%の追加関税が発動されている。一方、EUは950億ユーロ(約15兆3500億円)相当の米国製品に報復関税を課す案を打ち出し、米政権をけん制している。

トランプ氏はまた、米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」について、米国外で生産する場合、アップルに「少なくとも25%」の関税を課すと明言。クック最高経営責任者(CEO)に対し、アップルが計画しているインド生産を見直すよう迫った。

【時事通信社】 〔写真説明〕ドイツの港で輸出を待つ自動車=20日、独エムデン(EPA時事)

2025年05月23日 23時15分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース