【カイロ時事】イスラエルのネタニヤフ首相は5日、トランプ米大統領が示したパレスチナ自治区ガザの和平案に関し、イスラム組織ハマスとの交渉に臨むため、代表団に6日に仲介国エジプト東部のシャルムエルシェイクに向け出発するよう命じた。首相府が発表した。
ハマスは、和平案に盛り込まれたガザに拘束する人質全員の解放に同意。解放の詳細に関し協議するとみられているが、イスラエル軍がどこまで撤退するかや撤退のタイミング、イスラエルが収監する著名なパレスチナ人の釈放などに関し、複数の要求を突き付けると報じられており、交渉は難航する恐れがある。
ネタニヤフ氏は5日、欧州メディアに対し、人質解放が実現しなかった場合「ハマスに対し強力に行動することを完全に支持するとトランプ氏が語った」と述べ、軍事作戦を続行する考えを示した。
和平案には、ハマスが実効支配してきたガザの行政統治を放棄することや武装解除が盛り込まれている。米CNNテレビは5日、ハマスがガザ支配を諦めない場合、「完全な壊滅」に直面すると警告するトランプ氏のコメントを伝えた。
【時事通信社】
〔写真説明〕イスラエルのネタニヤフ首相=9月29日、ワシントン(ロイター時事)
2025年10月06日 07時23分