
自民党は15日、日本国旗を傷つける行為を罰する「国旗損壊罪」制定を検討するプロジェクトチーム(PT)の会合を党本部で開き、法案骨子案を審査した。公然と損壊した場合に加え、自身が損壊する状況を撮影した動画や画像をSNSなどに投稿する行為も処罰対象とし、2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金を科す内容。しかし、出席者から慎重論が相次ぎ、了承は見送られた。
PT座長の松野博一元官房長官は骨子案について「思想・良心の自由、表現の自由に細心の配慮をしつつまとめた」と説明。これに対し、岩屋毅前外相は「過剰規制だ。萎縮効果を招きかねない」と懸念を表明した。「罰則を設けるのはいかがか」(西田昌司参院議員)などの声も上がった。
法案骨子案は、侮辱する目的など国旗を損壊した意図にかかわらず、外形的・客観的に判断できるような「人を著しく不快または嫌悪の情を催させる方法」で損壊する行為があれば処罰するとした。動画や画像の投稿については、再投稿(リポスト)や報道など第三者が行う場合は対象外と定めた。
憲法が保障する「表現の自由」や「内心の自由」の侵害につながるとの懸念があることを踏まえ、これらに対する配慮規定を設ける。法定刑は刑法の「外国国章損壊罪」にそろえた。同罪は国旗以外の軍旗なども対象とされるが、国旗損壊罪では保護する対象を日本国旗に限定した。
【時事通信社】
〔写真説明〕自民党の「国旗損壊罪」制定を検討するプロジェクトチーム会合であいさつする座長の松野博一元官房長官(中央左)=15日午前、東京・永田町の同党本部
2026年05月15日 10時47分