
高市早苗首相は2日、インドの首都ニューデリーでモディ首相と会談する。エネルギー安全保障や人工知能(AI)開発、防衛装備分野の協力深化を確認し、こうした方向を打ち出した首脳共同声明を発表する方向。インド太平洋地域を中心に威圧的な行動を続ける中国を意識し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化を目指して連携を進める狙いがある。
高市氏のインド訪問は就任後初めて。1日に日本をたち、3日に帰国する。首脳同士が相互往来する「シャトル外交」の一環となる。
日印首脳共同声明は(1)戦略的連携(2)経済安保・エネルギー安保(3)投資・イノベーション―の3本柱。戦略的連携の一つとして、防衛装備品の共同開発など安保面の協力を盛り込む見通しだ。
これと別に経済安保協力に関する日印共同宣言を発表し、液化天然ガス(LNG)の備蓄を巡る連携を明記。AI分野の協力に関する日印共同声明も出す。インドはデジタル人材が豊富。外務省幹部は「相互補完的な関係にしたい」と語る。
昨年8月にはモディ氏が来日し、石破茂首相(当時)と半導体や重要鉱物の確保をはじめとする経済安保の協力推進で一致した。高市氏は今回の訪問でこの流れを発展させたい考えだ。
訪印には日本から企業・団体関係者が多数同行し、経済フォーラムに参加する。高市氏もこれに出席し、民間投資の拡大を呼び掛ける。
インドは世界最大の人口と世界5位の経済規模を誇り、有力な成長市場とされる。新興・途上国「グローバルサウス」の代表格として存在感を高める一方、主要国と等距離を保つ「全方位外交」を展開する。国際協調に背を向けるトランプ米政権の行動により従来の秩序が揺らぐ中、日本としてはインドの経済成長を後押しする姿勢を示し、引き寄せを図る狙いもある。
【時事通信社】
〔写真説明〕首相官邸に入る高市早苗首相=30日、東京・永田町
2026年07月01日 07時22分