
外貨建て取引などでレートの変動により生じた「為替差益」が所得として課税されるかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(林道晴裁判長)は16日、課税対象になるとの初判断を示した。国に課税処分の取り消しを求めた男性の上告が棄却され、敗訴が確定した。
裁判官5人全員一致の意見。男性側は日本円に換金するまで利益は確定しないと主張したが、小法廷は「変動していた外貨の経済的価値は、取得した他の外貨や有価証券の価値をもって固定化される」と判断した。
林裁判長ら3人は補足意見で、為替差損益への課税について所得税法に明文規定がなく、あくまで現行法の解釈にとどまると指摘。「課税のあり方を抜本的に検討し、必要な法的手当てを講じることが強く望まれている」と述べた。
〔写真説明〕最高裁=東京都千代田区
2026年06月16日 21時19分