王将社長射殺、無期懲役求刑=検察「周到に準備、組織的犯行」―田中被告、10月判決・京都地裁



2013年、「餃子の王将」を展開する王将フードサービス社長だった大東隆行さん=当時(72)=を射殺したとして、殺人などの罪に問われた特定危険指定暴力団工藤会系組幹部、田中幸雄被告(59)の第11回公判が29日、京都地裁(西川篤志裁判長)であった。検察側は「周到に準備された組織的、計画的な犯行で、反社会性は極めて大きい」と無期懲役を求刑。被告は最終陳述で「私は本当に犯人ではありません」と訴え、結審した。

30人以上が証言し、大半を検察側証人が占めたが、上場企業トップが狙われた事件の背景は明らかにならなかった。直接証拠がない中、現場付近で見つかったたばこの吸い殻など状況証拠から被告が実行役だと疑いなく言えるかが争点。判決は10月16日に言い渡される。

検察側は論告で、被告がたばこ2本を吸いながら1人で待ち伏せ、出勤したところを至近距離から銃撃し盗難車のバイクで逃走したと主張。現場付近で押収された被告の吸い殻2本に関し「第三者が入手し遺留することは極めて困難だ」と強調し、「事件の実現に不可欠の実行犯の役割を果たした」と指摘した。

拳銃の入手など準備行為に複数人の関与がみられるとして、「背景には犯罪実現を欲する首謀者の存在がうかがわれる」とも述べた。

弁護側は最終弁論で、吸い殻に付着した唾液のDNA型が被告のものと一致したとする鑑定結果を疑問視したほか、「犯人が田中さんを陥れるため吸い殻を遺留した」と反論。いずれの証拠も決め手を欠くとして、改めて無罪を主張した。

起訴状によると、田中被告は13年12月19日午前5時46分ごろ、氏名不詳者と共謀し、京都市山科区の王将本社前駐車場で大東さんの胸や腹を拳銃で撃ち殺害したとされる。

被告は別の銃撃事件で服役中の22年10月に逮捕された。審理は裁判員裁判の対象から外され、裁判官のみで当たった。

〔写真説明〕京都地裁=京都市中京区

2026年06月29日 17時52分


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