
千葉県内の広範囲に大雨特別警報が出され、死者も相次いだ豪雨災害。専門家は同県上空付近に北寄りの風が流れ込み、積乱雲が停滞したことで大雨がもたらされた可能性を指摘する。空気中に含まれる水蒸気の多い夏場の時期は特に注意が必要で、雨が強まる際は低地を避けるなどの行動を呼び掛けている。
千葉大環境リモートセンシング研究センターの入江仁士教授(大気科学)は「海上から水蒸気を含んだ大気が関東地方に流入し、線状降水帯になった」と説明。千葉県付近で停滞したメカニズムについて「13日夕方ごろから北寄りの風が吹き込み、空気の流れがブロックされたと考えられる」と推定した。
千葉県内で線状降水帯が発生し、長時間とどまる気象現象は珍しいとしつつ、「今は1年を通じて水蒸気量が最も多い時期だ。同じような大雨はどこでも起こり得るので、今後も警戒してほしい」と語った。
「北海道東の高気圧周辺の気流や、台風15号通過後に東から流れてきた湿った空気が上空の寒気とぶつかり大雨をもたらした」と解説するのは佐藤正樹・東京大大気海洋研究所教授(気象学)。ただ、天気図からはここまでの豪雨は予想できなかったという。
特定の地域での大雨を毎回精度良く予報できるわけではないとし、「雨脚が強まっている時は低地を避けるほか、普段からハザードマップなどで危険性が高い場所を把握しておくことが必要だ」と話した。
〔写真説明〕千葉県の線状降水帯発生領域(13日午後5時55分、赤い円内)(気象庁ウェブサイトより)
2026年08月14日 20時29分