
2025年の外国人延べ宿泊者数が、新型コロナウイルス感染拡大前の19年と比べ55.6%増の推計1億7992万人となったことが、観光庁の統計調査で明らかになった。都道府県別では、インバウンド(訪日客)の増加により、39都道府県で19年を上回った。
調査は全国のホテルや旅館などを対象に、毎月の宿泊者数や客室稼働率を尋ね、集計した。
伸び率が最も高かったのは愛媛県で、25年の外国人延べ宿泊者数は19年の2.7倍に当たる58万人だった。次いで石川県が2.2倍(214万人)、東京都が2.0倍(6012万人)だった。一方、減少率が最も大きかったのは佐賀県で19年比30.0%減。滋賀県が27.3%減、宮崎県が19.4%減と続いた。
愛媛県は、韓国でコロナ禍に人気が高まったゴルフに着目した観光客の誘致を23年度に始めた。韓国では冬の寒さが厳しく、ゴルフのプレー料金も高額に上る。日本政府観光局(JNTO)によると、25年の同県の韓国人延べ宿泊者数は、19年の約6倍の20万4000人に上っており、韓国人のゴルフ需要の受け皿となったことが、宿泊者増の一因とみられる。
県担当者は「日本に何度か来ている訪日客は東京や京都に行き慣れており、癒やしを求めて地方都市を選ぶ傾向がある」と分析。同県は松山空港から車で1時間程度で行ける圏内にゴルフ場が16カ所もあり、「観光地へのアクセスが良く、ゴルフの後に観光も楽しめる」(同担当者)とアピールする。
石川県は、もともと日本三名園の一つ「兼六園(金沢市)」や、古い町並みなどが外国人にも有名だったが、15年には北陸新幹線が金沢まで延伸。県担当者は「コロナによって落ち込んだ観光客数が回復し、日本海側を経由するルートが外国人に定着してきた結果ではないか」と話していた。
【時事通信社】
〔写真説明〕松山ロイヤルゴルフ倶楽部でゴルフを楽しむ韓国人観光客=11日、愛媛県伊予市
〔写真説明〕大きなスーツケースを持った外国人観光客=7日、金沢市
2026年08月14日 14時32分