不用品回収、悪質業者に注意=家財整理でリユース市場拡大―国と業界団体が対策へ



一度使った製品を捨てずに繰り返し使うリユース(再使用)業界の活況が続いている。物価高に加え、核家族化に伴う家財道具の整理が背景にあるとみられ、市場は急拡大。一方、悪質な不用品回収業者による被害相談も相次いでおり、国は業界団体と連携して対策に乗り出した。

7月上旬、東京都内で空き家管理に関するセミナーが開かれた。講師は「親の考えなどをしっかり確認して、実家の家財整理をしてほしい」と強調。参加した豊島区の50代女性は「いま母親が住んでいる実家に住む予定はない。ごみ屋敷みたいになって近隣に迷惑をかけないように、業者を入れて片付けたいが、どの業者を選べばいいか分からない」と頭を悩ませる。

家財整理を担う不用品回収業者らが属するリユース市場は拡大傾向にある。専門紙「リユース経済新聞」によると、2024年は調査が始まった09年の約2.9倍となる約3兆3000億円に達し、過去最高を記録した。業界団体の一般社団法人日本リユース機構の波多部彰代表理事(66)は「高齢化や核家族化で住まなくなった実家を整理するため、業者が必要になったことも市場拡大の一因だ。これからも伸びていくだろう」と解説する。

一方、市場拡大に伴い、悪質業者による被害も課題となっている。国民生活センターによると、不用品回収を巡る25年度の相談件数は、16年度の約2倍となる2680件に上った。「100万円を支払って契約したのに、回収してくれなかった」「思い出の品を相談せずに捨てられた」などの声が寄せられているといい、同センターは一般廃棄物処理業などの許可事業者であることを確認したり、契約内容を事前にチェックしたりするよう呼び掛けている。

環境省は27年度中にも、日本リユース機構と連携し、不用品回収業者を評価するガイドライン(指針)を策定する予定。認定を受けた優良業者への支援を充実させる見通しで、波多部氏は「消費者が安心して利用できる環境をつくりたい」と話している。

〔写真説明〕環境省=東京都千代田区

2026年09月08日 09時01分


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