
辞任した簗和生農林水産相(47)の地元、衆院栃木3区の有権者からは「姑息(こそく)な発言」「辞めて当然」など厳しい声が相次いだ。
「予算カット」先として名指しされた栃木県那須烏山市。今年度の道路予算減で市道の拡幅工事が見送られた工業地区に勤める男性(63)は「トラックのすれ違いが危なくて困っている。発言による予算減額が事実なら許されることではない」と怒りが収まらない。「予算を盾に脅すのは姑息だし、地元の期待を裏切る行為だ」と非難した。
市内で果樹園を営む女性(43)は「地元から農水大臣が出たことは心強かったのに残念。1カ月足らずの辞任は地元としても恥ずかしい」と肩を落とし、「名指しされた市町にも簗氏に票を投じた人はいたはず。彼らの顔は浮かばなかったのか」と語った。
「悪いニュースで全国的に知られてしまった」と話すのは、同じく名指しされた同県那珂川町の会社員女性(61)。簗氏の発言は一線を越えているとし、「当然の辞任だ」と厳しい口調で語った。
簗氏が地元事務所を構える同県大田原市からも批判的な声が上がった。会社員男性(61)は「地元の恥だ」と憤り、「予算カットさせていたなら法律的に駄目だし、自分を大きく見せようと言っただけならうそつきだ」と語気を強めた。高市早苗首相の対応には「早々に辞めさせるべきだった」とため息をついた。
市役所前で飲食店を営む後藤伸哉さん(51)は「説明責任を果たせていない。ほとぼりが冷めるのを待っていたのではないか」と推測。「説明はきちんとしてほしい」と訴えた。
同市の米農家の男性(58)は、2024年と今年2月の衆院選で簗氏の出陣式に参加して支援してきたという。「残念としか言いようがない。農政に関する議論が滞ってしまった」と落胆した。
町長が簗氏の支援に回った同県那須町の自民党員の男性(80)は約1カ月前の初入閣を「本当にうれしかった」と振り返ったが、「退任以外はない」と突き放した。
〔写真説明〕簗和生農林水産相=9日、国会内
2026年10月14日 21時04分