
日本代表では昨年から主力選手にけが人が続出。ワールドカップ(W杯)を目前にした英国遠征ではチームの仕上げを図りながら、底上げも一つのテーマだった。
「代表のコンセプトをより多くの選手に知ってもらい、選手を把握した中で最後に最強のチームをつくっていく」。森保監督は3月28日のスコットランド戦で、攻撃陣を中心に経験の浅い選手たちを送り込んだ。
3トップには、A代表初先発の後藤(シントトロイデン)、昨年9月以来の選出となった佐野航(NECナイメヘン)と鈴木唯(フライブルク)を配置。前半終了間際には、3人の連係でボールを奪い、鋭くゴールへ迫る惜しい場面があった。
後藤のポストプレーを起点に、主力組と同じように攻撃を組み立てることもできた。「コンセプトをしっかりインプットし、プレーで表現してくれた」。監督は「即席」の難しさを理解した上で、一定の評価をした。
ただ、物足りなさも残った。前半はリスクを背負って崩しにいく場面が少なく、当たりの強い相手に体勢を崩される選手も目立った。指揮官も「クオリティーを発揮していく上で、上げてほしいところも出ていた」と注文を付けた。
後半にゴールをこじ開けた伊東(ゲンク)ら主力組と差があるのは、監督も織り込み済み。それよりも、W杯出場国との戦いで「W杯基準」を体感できたことが収穫であり、狙いだった。
新戦力では攻守に力強いプレーを見せた塩貝(ウォルフスブルク)も、いい発見になったはず。けがやアクシデントは付き物で、指揮官が貫く「底上げ」がW杯本番で必ず生きる時が来るだろう。
【時事通信社】
〔写真説明〕スコットランド戦で、パスを出す日本の後藤=3月、英国・グラスゴー(AFP時事)
〔写真説明〕スコットランド戦で、競り合う日本の鈴木唯(左)=3月、英国・グラスゴー(EPA時事)
2026年04月08日 07時05分