
水泳場を改修して転用された田中貴金属アイスアリーナ(東京都江東区辰巳)の開業から9月で1年がたった。「辰巳」と呼ばれ親しまれる都立初の通年営業リンク。フィギュアスケートなどの練習やスクールでの貸し切り利用、大会やアイスショーの開催、一般利用などでほぼフル回転している。
都内には他に通年リンクや季節限定のリンクがいくつかあるものの、フィギュア人気もあって利用者が飽和状態だった。都スケート連盟による2017年度統計では、通年リンク1カ所当たりの都の選手登録数が全国平均の約1・6倍。辰巳のリンク転用により、こうした状況は改善されつつある。
都連盟によると、ジュニア選手強化などを目的とした貸し切り練習の時間が、辰巳転用後は2倍ほどに増えた。また、夏季に営業しない都内リンクを拠点とする選手も、辰巳を併用することで、年間を通して安定して練習できるようになったという。
一方で課題もある。都立の施設で貸し切り料金が比較的安いため、「最近は(貸し切りを)ほぼ取れない」と嘆く団体種目の関係者もいる。オフはアイスショー開催などでそもそも貸し切り枠が少ない。また、学校に通いながら競技に取り組む選手は時間が限られるため、競争率が特に高くなる時間帯があるようだ。
施設の担当者は「より多くの皆さまにご利用いただけるよう、公平に抽選を採用している。抽選後の空き枠を速やかに公開するなど工夫をしている」と話した。
【時事通信社】
〔写真説明〕田中貴金属アイスアリーナで行われたフィギュアスケートのチャレンジャー・シリーズ、木下グループ杯=4日、東京都江東区
2026年09月08日 07時02分