医療費4兆円削減、自民難色=予算修正、維新と21日再協議



自民、公明両党と日本維新の会の政調会長は20日、国会内で会談し、2025年度予算案の修正を巡り協議を続けた。維新は教育無償化とともに予算賛成の条件とする社会保障改革に関し、合意文書に国民医療費の4兆円削減など具体的な数値を明記するよう要求。自民は積算根拠が不明確として難色を示した。3党は21日に再び協議する。

自民の小野寺五典、公明の岡本三成、維新の青柳仁士各政調会長は20日昼に会談し、維新の要求項目を文書にどう盛り込むかを議論した。維新は「現役世代に不利な社会保障制度の見直し」を掲げており、医療費4兆円削減と併せて現役世代1人当たりの社会保険料を年間6万円引き下げることを主張。医療費削減のため、市販品で代替できる薬を公的医療保険から除外することなども文書に記すよう求めた。

与党は維新の協力を得て、予算成立にめどを付けたい考え。社会保障改革については3党の協議体を設けて議論すべきだとの立場だ。維新は4兆円削減の明記に自民が消極的な点などを踏まえ、実現が担保されないと判断し、「この内容では合意できない」と伝えた。維新幹部は「お互いに譲れないものがある」と語った。

3氏は同日夜にも改めて協議したが、溝は埋まらなかった。自民案を修正した文書案を維新が示し、自公は持ち帰った。この後、青柳氏は記者会見で「意見には開きがあった」と明かした。

【時事通信社】 〔写真説明〕協議に臨む自民、公明、日本維新の会各党の政調会長ら=20日、国会内

2025年02月20日 22時03分


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