フジ新体制、見直しを=敵対なら株5%取得も―SBI北尾氏



SBIホールディングス(HD)の北尾吉孝会長兼社長は17日、東京都内で記者会見し、フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)が先月発表した新体制について「不十分だ」と批判した。その上で、再生に向けて組織や事業の改革が必要との認識を示した。

北尾氏は「(フジ側が北尾氏に)敵対するなら勝負する」とも主張し、フジHD株について「5%ぐらい買うのはわけない」と述べた。また、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツに加え、SBI系運用会社や旧村上系ファンド側が保有するフジHD株を挙げ「合わせれば負けることはない」と強調した。

北尾氏は、ダルトンがフジHD取締役候補として提案した12人のうちの一人。自身の経営参画については「代表権のない取締役会長は可能だ」とし、その場合は「報酬を受け取るつもりはない」と話した。

元タレント中居正広氏による性加害問題を発端としたフジの現状について、北尾氏は「(フジHD元会長の)日枝久氏の40年以上にわたる政権で価値・使命が消失している」と非難。フジHD株を7%超保有するダルトン側とフジが協議し、改めて役員案を出すよう求めた。ただ、清水賢治フジHD専務(フジテレビ社長)については「昔のカラーが薄い」として、「残すべきだ」と述べた。

経営面では、不動産事業を分離し、本業のメディア・コンテンツ事業が「利益のほとんどを占める体制にしないといけない」と指摘。フジの優良コンテンツを活用する新会社の設立構想を明らかにした。また、フジHDに政策保有株の売却を求めた。

【時事通信社】 〔写真説明〕フジテレビと親会社フジ・メディア・ホールディングスの改革を巡り、記者の質問に答えるSBIホールディングス(HD)の北尾吉孝会長兼社長(右)=17日午後、東京都港区

2025年04月18日 07時26分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース