【ウランバートル時事】モンゴルを国賓として訪問中の天皇、皇后両陛下は8日、首都ウランバートルで、公式行事である歓迎式典と、フレルスフ大統領夫妻との会見、同夫妻主催の晩さん会に臨まれた。
晩さん会は両陛下の宿泊先のホテルで行われた。大統領の歓迎のあいさつに対し、天皇陛下は「両国関係が、モンゴルの青き大空・テンゲルに向けてさらなる高みへとどこまでも発展していくことを願います」と答礼のあいさつを述べ、モンゴル語で「乾杯しましょう」と発声し、大統領とにこやかに杯を交わした。
続いて陛下は、モンゴル国立馬頭琴交響楽団と共演し、ビオラで「モンゴル・アヤルゴー」と日本の唱歌「浜辺の歌」を演奏。皇太子時代の2007年の訪問時に続く共演となった。
あいさつの中で陛下は、阪神大震災や東日本大震災、能登半島地震などの際の支援に謝意を表明。「両国間の交流や協力の可能性は、モンゴルの大草原のように、果てしなく広がっています」と語り、両国の架け橋となる若い世代の交流を願った。
午前中にはスフバートル広場で歓迎式典に臨んだ。礼砲が鳴り響く中、両国国歌が演奏され、天皇陛下は儀仗(ぎじょう)隊の栄誉礼を受けた。政府庁舎では、天皇陛下がゲストブックに記帳し、皇后さまと共に、賓客応接用ゲル(移動式住居)で大統領夫妻との会見に臨んだ。
歓迎式典には、同国出身の大相撲の元横綱朝青龍さん、白鵬さん、日馬富士さんも参列し、両陛下と言葉を交わした。
元横綱3人は取材に応じ、朝青龍さんは「モンゴル人として本当に誇りに思うし、感無量です」、白鵬さんは「『モンゴルに来ていただいてうれしく思います』と喜びの言葉を返しました」と話した。
【時事通信社】
〔写真説明〕晩さん会でモンゴルのフレルスフ大統領と乾杯される天皇陛下=8日、ウランバートル
〔写真説明〕晩さん会でビオラを演奏される天皇陛下=8日、ウランバートル
〔写真説明〕ウランバートルの政府庁舎で、ゲストブックに記帳される天皇陛下と皇后さま=8日
〔写真説明〕モンゴルのフレルスフ大統領と歓迎式典に臨まれる天皇陛下=8日、ウランバートル(代表撮影・時事)
2025年07月09日 01時17分