政府は30日、ロシアのカムチャツカ半島付近で起きた地震による津波を受け、関係省庁の局長級会議を開くなど、対応に万全を期した。午前9時40分の津波警報発令に伴い、情報集約のため首相官邸の危機管理センターに官邸連絡室を設置。石破茂首相は同10時半ごろ、官邸で記者団の取材に応じ、警報が出た地域の住民に迅速な避難を呼び掛けた。
首相は、国民への的確な情報提供や状況把握、被害防止の徹底を関係省庁に指示。「津波が到達しても、第2波、第3波がより大きくなって到達することもある」と警戒感を示した。午後には気象庁の野村竜一長官や内閣府の長橋和久防災監を呼び、今後の見通しなどを聴取。夕方、記者団に対し、事態長期化を踏まえ避難所の熱中症対策などに力を入れると強調した。
林芳正官房長官は記者会見で「SNS等インターネット上で根拠不明の情報も見られる」と述べ、自治体や報道機関の情報を活用するよう国民に促した。
【時事通信社】
〔写真説明〕首相官邸に入る石破茂首相=30日、東京・永田町
2025年07月30日 20時08分